出版社内容情報
人間の解放を目指したはずの社会主義が,なぜスターリン体制を生んだのか.ソ連共産党とは一線を画しつつ新しい社会主義を模索するフランスとイタリアのジャーナリスト二人が,ロシア革命の全過程を緻密に分析しながら,スターリン主義の形成と確立,国際的影響,ブハーリンやトロツキー等対立者たちとの抗争などについて語り合う.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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G・ボッファ、G・マルチネによる1978年の対談集。スターリン主義の興りとその内容、および非スターリン化について対談形式で議論が展開する。レーニンとスターリンの関係、一国社会主義の確立、工業化・集団化・テロルを伴いつつスターリン主義が確立していく過程、そしてスターリン主義の崩壊と非スターリン化の流れ、といった丁寧な叙述は、この時代の社会主義系の論文特有の小難しさはあるものの、読む価値がある。社会主義およびその歴史に興味関心のある学生にとっては必読書と言えよう。2011/03/29