出版社内容情報
明治40年から2年間,中国留学した折の旅行記を集成.洛陽,西安,泰山,曲阜などの主要な史蹟,陵墓等について,その当時の状況を述べた貴重な記録.中国旅行案内の古典.写真多数.付・索引.(解説=礪波護)
内容説明
白鳥庫吉、内藤湖南などと並んで東洋史学創始者の一人である桑原隲蔵(1870‐1931)が、明治40年から2年間、中国に留学した折の旅行記を集成。洛陽、西安、咸陽、泰山、曲阜、内モンゴルなどの主要な史蹟、旧址、陵墓、碑碣等を踏査した貴重な記録。中国旅行記の古典。写真多数。付・索引。
目次
長安の旅
山東河南遊記
東蒙古紀行
観耕台
南京より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokumei17794691
1
・解説者同様、欧州留学にドクターストップがかかった著者が、数十日に及ぶ馬車旅を複数回行ったことに驚愕。欧州の方が余程衛生的(泊まった宿のほとんどが「不潔」)かつ交通の便も良いだろうに。・明治末の旅行記にもかかわらず、「図版」のページに掲載された写真の多くが見やすいのには驚いた。写真を多用した文庫本の中には、写真の肝心な箇所がページの綴じ代にかかったり、縮小掲載のために画面が真っ暗になったりして、何が写っているのかが分からなくなることも少なくない。欲を言えば、図版から本文を引けるようにもしてほしかった。2021/05/09