出版社内容情報
すぐれた個性,経験豊かな精神が遺した書物は,とぎすまされた思想,奥ぶかい表現を,短いことばのうちに凝縮させています.岩波文庫の名著群から,そうした鮮烈なきらめきを放つことばたちを選りだしました.本格派のためのこのアンソロジーは,古典の宝庫へのまたとない鍵となるにちがいありません. (本文二色刷)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
75
岩波文庫から集められた名句365。心惹かれる名句たちに、その作品を読みたくなってしまうが、全部読むのはとても無理だろう。ことばは強いなぁ。時々読み返したい。今、気になったことば、「暗黒のなかでは、我々の想像力は、明るい光におけるよりもたくましくはたらくのを常とする。」(カント「啓蒙とは何か 他四篇」)。輝かしい未来を想像していたい。2020/04/29
スプーン
37
名言集。読みごたえあり過ぎ(笑)モンテーニュ、ラ・フォンテーヌ、ベーコン、シェイクスピア辺りは、ハズレ無し。2019/02/03
かわうそ
28
★★★★☆同シリーズである「言葉の贈り物」との感想を一緒に記そうと思う。個人的な読書のやり方を整理してみると、読書にはつまみ食い読書とコース読書があると思っている。つまみ食い読書は言うなれば見ることであり、好きなところを好きな時に読むというよう読書である。一方でコース読書とはディナーのコース料理を食べるような読書の仕方であって、初めから最後まで味わってする読書である。つまみ食い読書はコース読書の契機、動機にもなる。本書はつまみ食い読書に適した本であると言える。「虚栄心は他人を鏡にし、利己心は他人を道具に 2021/11/24
はるき
22
岩波文庫の名句を集めた本。私はどうやら、岩波文庫の本はあまり読んでいないようだ。知らない話が多くて何か恥ずかしいなぁ。文学に国境はないが、文化圏特有の風土があるのが面白かった。和訳されてもピント来ない2016/12/26
Haruka Fukuhara
18
一人が死に一人が生き残っているときにこそ、友情がどんなものであったかが知られる。一人が富み一人が貧しいときにこそ、交わりの態度がどうであるかが知られる。一人が地位高く一人が身分賤しいときにこそ、本当の友情であるかどうかが明らかになる。『史記列伝』2017/11/06