岩波文庫
大脳半球の働きについて〈下〉―条件反射学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 250,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003392720
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0147

出版社内容情報

まさに自然科学を生みだした脳そのものが研究の対象となった自然科学の転回点に立って,条件反射学を創成し,大脳の生理学的研究にあらたな道を切り拓いたのはパヴロフ(1849‐1936)であった.この講義録は,その永年の精力的研究の成果を,実験データにもとづいて,具体的かつ体系的に要約した条件反射学,大脳生理学の古典である.

内容説明

消化生理学への画期的貢献によって、すでにノーベル賞を得ていたパヴロフは、唾液腺の活動を研究中に観察した事件を契機に、動物の高次神経活動の研究に向かった。この講義録は、その長年の精力的研究の成果を、実験データに基づいて具体的かつ体系的に要約した、条件反射学、大脳生理学の古典である。

目次

第13講 モザイクとしての皮質。(イ)皮質のモザイク性の実例と、それを発生させるもっとも単純な方法。(ロ)個々の点の生理学的役割の変動性。(ハ)いくつかの点の持久性。複雑な動く統一系としての皮質
第14講 条件刺激の影響による皮質細胞の抑制状態への移行
第15講 内抑制と睡眠とは物理化学的基礎からみて同じ過程である
第16講 動物の覚醒状態から完全な睡眠へのいくつかの移行相(催眠相)
第17講 神経系のさまざまな型。機能作用の結果としての大脳半球の病的状態
第18講 機能作用の結果としての大脳半球の病的状態(続き)
第19講 手術作用の結果としての大脳半球の病的状態。(イ)大脳半球皮質活動の一般的変化。(ロ)聴覚分析器の活動障害
第20講 手術作用の結果としての大脳半球の病的状態(続き)。(ハ)視覚分析器の活動障害。(ニ)皮膚の機械刺激分析器の活動障害。(ホ)前頭葉切除後の障害。(ヘ)皮膚温度分析器の障害。(ト)梨状回切除後の障害。(チ)運動分析器の障害
第21講 手術作用の結果としての大脳半球の病的状態(続き)。(リ)大脳半球皮質の部分的破壊によって動物の行動異常を誘発する試み
第22講 研究の一般的特徴。その課題と困難。われわれの誤り
第23講 動物で得られた実験データの人間への応用