岩波文庫<br> 全体性と無限〈下〉

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岩波文庫
全体性と無限〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003369128
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0112

内容説明

第二次大戦後のヨーロッパを代表する哲学者の主著。下巻では、他者の「顔」をめぐる著名な議論が展開され、「同」に対する「他」の優位、存在論に対する倫理学の優位が説かれる。暴力と殺戮が蔓延し、人間が日々焼きつくされる時代を生きのびた一人のユダヤ人哲学者が、主体と他者の回復に向けた、因難な希望をたぐりよせる。

目次

第3部 顔と外部性(顔と感受性;顔と倫理;倫理的関係と時間)
第4部 顔のかなた(“愛”の両義性;“エロス”の現象学;多産性;“エロス”における主体性;超越と多産性 ほか)
結論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゃんたか

23
汲めども尽きない泉のように、全編を生の畏敬が浸している。歴史的な時間の中で他者の作品と堕さざるを得ない我々は、いかに抗おうとも他者による誤解と謗りを免れない。ここに至って主体的存在たる人間は、内面の至上法廷たるいと高きものに向かって自らを弁明すると共に、裁きに対する絶対の確信と顔に対する無限責任を帯びた道徳的存在として召還される。この本が反駁している対象とはヘーゲルを代表とする中立的な知識体系であり、実存主義一般に見られる閉鎖的な個人主義である。人と人との倫理に生きることこそ人間の第一条件なのである。2017/03/01

Ecriture

11
存在とは外部性であり、一箇の存在の外部性はその本質に刻み込まれている。たえずあふれ出る他なるものを迎え入れることで、私を問い直していく倫理学。下巻にはあまりにも有名な「顔」論が収められている。レヴィナスが想定できなかったこととして「悪そのもの」としての「顔」があったり、「戦争なき戦争」があると言われるのだけど、やはりこの本読むとグッと胸に来ますなぁ。ドライアイの僕でも涙がたまる箇所がありましたから。さて、レーヴィットとナンシーも読もうっと。2011/07/14

しんすけ

9
口ではgive and takeと語りながら事実はtake and takeばかりが罷り通っているのが、社会というものである。意思がgive and giveを主体として持たない限りgive and takeは成り立たない。レヴィナスはそう言っているようにさえ観える。 /顔と相関的な善さが基礎づけるのは、より深い関係、すなわち善さの善さである。多産性を産み出す多産性をつうじて、善さが達成されるのである。善さとは、贈与を課する犠牲を超えて、贈与する権能の贈与であり、子を懐胎することである。/p1982018/08/09

白義

8
読んですぐわかるのは、熊野さんが実に丁寧にこの大著を訳されてることですね。身体感覚的な次元から宗教性までいろいろな側面がうかがえる一筋縄ではいかないこの本を、本筋の思想をわからせながら、文学的表現までよく訳していてびっくりします。レヴィナスの訳書全体でも分かりやすい部類ではないでしょうか。下巻は<顔>との対面から始まっている倫理と、エロスの現象学が中心。顔の思想はその非対称性から厳しいイメージがありますが、むしろ言葉にできない厳しさから残っての暖かさ気さくさ、というのがしっくりきます2011/05/23

静かな生活

7
抽象性が限界突破しているため医学や数学の香りがする。しかしこれはデリダが強く批判ところだったと思うが、男と女/エロスの問題に絡むと父権の優位性を露骨にするため、この部分はどう読めばいいのか困るところ。西洋文明の根っこの部分に関わる問題だと思う。2022/06/19

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