• ポイントキャンペーン

岩波文庫
政治学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 465,/高さ 16cm
  • 商品コード 9784003360453
  • NDC分類 311
  • Cコード C0110

出版社内容情報

人間は本性上ポリス(国)的動物である,という有名な定義で知られる書.アリストテレス(前三八四‐三二二)は,人間にとっての最高善=幸福が保証されるような国家形態はいかなるものかを解明すべく,現実のギリシア諸都市の政治組織の欠点を分析し,プラトンの理想主義的国家論を批判して,実現可能な最善形態としての国制を論ずる.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中玉ケビン砂糖

35
【通読】やや精読の必要性。2022/12/17

イプシロン

35
政治って何だ? と思ったなら、まず手に取るべき著作といって過言はない。現代でも十分かつ立派な内容を誇る、教科書的古典といえるからだ。ただし、近代以降に発展した政治原理(自然権・人権・国際政治)については、他書での補足が必要ではあろう。しかし重要なのは本著に記されているとおり、政治学とは人間学であり、究極的には自分学であり、そうした学習によって自己超克に取り組み、自己の目的(最高善=幸福)を目指すためのものである、ということを読み取ることであろう。しかしまた、どんなに個人が自己超克に励もうがそれは個人だけで2022/12/04

Z

8
この種の話は、今と変わってないなあ~と痛感。類型については、一つの軸に主権者が、一人、少数、多数、もう一つの軸に主権者が、私的な利益を目指すか、公的な利益を目指すかにより、センシュ制、王政、カトウ制、民主制、国政、の六類型(民主制は多数のものが、自分の利益を目指す体制と定義)。アリストテレスは政治とは自由民同士の政治のため、くじ引きにより、役人を選ぶことを推奨しているが、アリストテレスの分類に従うと、官僚制って、少数のものの支配(カトウセイか貴族制か問わず)では?今の民主主義とアリストテレスの時代との民主2016/01/18

Z

7
まず気になるのが、独特の自然観。奴隷と自由民、男性と女性で優越をつけ、それを自然の性質に帰している。ここにいう自然はむしろ社会的な共通感覚に近い。社会というか人間の集団の最小単位を家に見、自由民と奴隷、夫と妻、父と子(女、子供は半自由民として扱われる)の三つの関係を家政、家のなかの統治関係とし、そこから、では政治と家政はどのように異なるか、というと自由民同士の統治関係が政治なんだ、という賛否は別として、この論理展開は面白かった。そこから、国の体制の類型にうつるが、結局この種の話は、お金の分配と権力の分配で2016/01/16

シノウ

6
民主制とは何か。 背景にはアテナイの政治機構や歴史がわかっていないと読みきれない気もした。 しかし、政治の姿勢やあり方の原点はこの時代に帰着するのだと強く感じた。 寡頭制と民主制の中間に理想の国制がある。完璧な正解とは言えないが、2000年以上も前にこの考えを見出した哲人はやはり偉大だ2020/10/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21277
  • ご注意事項