岩波文庫<br> 列子 〈下〉

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岩波文庫
列子 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 407p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003320921
  • NDC分類 124.23
  • Cコード C0110

出版社内容情報

『列子』八篇は『老子』や『荘子』とともに道家思想をつたえる代表的な中国古典であるが,「杞憂」「朝三暮四」「愚公移山」などよく知られた絶妙な寓言・寓話が多く,滋味ゆたかな説話文学の一大宝庫ともなっている.原文と訓読文に細緻な校・注を付し,さらに分りやすい現代語訳を加えた.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

13
巻末には「老子とカント」という論稿もある。夏(か)の禹王の頃、住民は素直で、他人と競りあうことも争うこともなく、心柔(やさ)しく、体しなやか、高慢(たかぶる)でもなければ、卑屈でもなし(29頁)。均等(ひとしい)ということは、この世の中で最高の原理(35頁)。現代の格差社会では全く最低の原理だな。この世には、生きるべきはずでうまく生きられ、死ぬべきはずでうまく死ねる人間もいる。また生きるべきはずで命をおとし、死ぬべきはずで死ねない人間もいる(84頁)。不条理な世の中だ。生命へのスタンスを教える89頁は★。2013/08/27

猫またぎ

3
いつかの漢文音読用に。2023/10/31

エヌ氏の部屋でノックの音が・・・

3
 1987年 4月30日 初版2016/04/29

荒野の狼

2
下巻には、全8巻のうち、後半の4巻を収録。221ページまでが、漢文、書き下し文、現代語訳、342ページまでが校(漢文の疑問点などの解説で専門家向け)と注(一般向けの用語解説)。登場人物は、列子、楊朱、孔子などで、道家の思想に諸家や仏教の思想まで取り込んだ深い話もあれば、浅薄で意味の取りにくい寓話も混在している。毛沢東が愛読したという愚公移山(p20)の話や、伯牙と鐘子期の知音(p45)の話なども下巻に収録される。本書の欠点は、人名や名言の総索引がないこと。2014/11/27

まふ

1
上巻の方が老子に近かった。しかし、寓話的な内容のものが多く、それなりに楽しめた。だが、内容的には荘子に敵うとは言えない。とはいえ老子の思想は十分に受け継いでいる。老荘列の三人が道家を形成しているのであることを学んだ。最後の小林氏の論文は面白かった。すなわち、カントの「もの自体」が「道」に通じるということらしい。カントと老子との対比が突拍子もなく愉快だ。先の森三樹三郎氏の「荘子は親鸞に通じる」というのとよく似ている。極めれば通じるところは同じであるのか。2020/01/16

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