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岩波文庫
ヘミングウェイ短篇集〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 204p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003232644
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ロスト・ジェネレーションの代表格として登場し,二○世紀アメリカ文学に斬新なスタイルをもたらしたヘミングウェイ.短篇作家としての彼の活躍時期は一九二○―三○年代に集中している.その数ある作品の中から,上巻には「殺し屋」など二○年代の十三篇を,下巻には「キリマンジャロの雪」など三○年代の十三篇を選び収める.

内容説明

いわゆる「失われた世代」の代表格として登場し、20世紀アメリカ文学に斬新なスタイルをもたらしたヘミングウェイ(1899‐1961)。短篇小説作家としての彼の活躍時期は1920‐30年代に集中している。その数ある作品の中から、上巻には20年代に発表された「白象に似た山々」「殺し屋」など13篇を選び収める。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

19
無駄と装飾など存在しないヘミングウェイの文章。生と死の狭間で生きる僕たち人間の営みをそのまま引きずり出し目の前に据えているかのような短編の数々。日々を過ごしていると細かな迷いが生まれたり彩りのない人生に少しだけ味付けをしたくなったりするものだけれど、生きるというイベントは、生きているということは、きっとそのままで十分に物語になる。こうした硬質で筋肉質の文章で語られるにふさわしい人生を創り上げたいとヘミングウェイを読む度に思う。2018/03/08

光心

7
ヘミングウェイの文章は簡潔で、だけど美しい。無駄がない。そして、生と死が渦巻く物語の中で登場人物が感じる感覚が妙に生々しい。それこそがヘミングウェイ作品の良いところなのかもしれない。 雨の中の猫、不敗の男、贈り物のカナリア、あたりが個人的には好きかな。雨の中の猫はたぶん好きな人が多いと思う。ホテルの主は何者なのかと素直に思う。不敗の男は闘牛を知らないゆえに興奮して読めた。やはり生と死の間の物語をヘミングウェイは得意としているだろう。贈り物のカナリアはおそらく主人公と同じ想いになれたからだ。2017/02/27

kurumi

5
この短編集はキャンプのお供に持ってこいな話ばかりで、ハムエッグが無性に食べたくなります。会話のやりとりがよく分からないのにも関わらず惹き込まれたのは、映画でしか聞いた事ないジョークのような突発性と、物語によくある格好つけた言い回しのせいでしょうか。不敗の男は特にそれが顕著で、見た事ない世界を魅せてくれました。下巻も非常に楽しみです。2022/03/19

有沢翔治@文芸同人誌配布中

4
ハードボイルドの歴史を押さえるために読んだ。日常の一コマを淡々と描いている上に前後関係が説明されていない。 https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51523057.html2022/02/12

ゆきのすけ

3
この短編集の中の「二心ある大川」に不思議な印象を抱いた。キャンプを張って、釣りをして、魚と対峙する。それらは平穏なことなはずなのに、読んでいてどこか心に一抹の不安を感じるのだ。シニーの町が焼け野原になったり、バッタが真っ黒だったり、釣りをするのに向かないと思う深い川、などの記述があるからだろうか。確乎とした何かがないのに、こうして感じるものが、確かにある。不思議だった。解説では「影」という表現で表しているが、そんな感じ。「不敗の男」を読んで、闘牛のルールを知りたくなったので、これから調べようと思います。2010/06/12

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