岩波文庫
アイヴァンホー〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 405p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003221914
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ウォルター・スコットの歴史小説は,その劇的な筋運び,豊かな自然描写の魅力,取材範囲の広さにより全ヨーロッパ文学に大きな影響を与えた.本書は,武勇並びなきアイヴァンホーの騎士とロウィーナ姫とのロマンスを中心に,獅子王リチャードが変装する黒衣の騎士や義賊ロビンフッドが縦横に活躍する痛快無比の物語である.

内容説明

武勇並びなき騎士アイヴァンホーとロウィーナ姫とのロマンスを中心に、獅子王リチャードが変装した黒衣の騎士や義賊ロビンフッドが縦横に活躍する痛快無比の歴史小説。たくみなプロット、美しい自然描写、広範囲な取材により全ヨーロッパ文学に大きな影響を与えたウォルター・スコット(1771‐1832)の代表作である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

110
変なタイトルから、アメリカの西部開拓時代の話に思っていたが、イギリスーサクソン人の騎士道物語だった。先月読んだ三銃士もびっくりの面白さだったが、こちらはもっと面白い。たぶんそれは、騎士たちの愛する女性が若く美しい娘だからだ。三銃士においては、揃って誰かの妻であるし女性の陰謀もあったりで、アイヴァンホーはわかりやすくていい。緑の装束のヒーローが出てきたり、敵も騎士としては立派であったり、感心しながら読む。下巻は読みたいが勿体ない気もするほど面白い。2016/05/27

のっち♬

107
舞台はリチャード1世が統治する12世紀末のイングランド。サクソン郷士の息子アイヴァンホーは王弟が主催する武術大会で勝利するも負傷する。獅子心王の失墜を目論む王弟や、ノルマン人とサクソン人の対立など背景にとっつきにくさのある歴史小説だが、陰謀、ロマンス、活劇等を盛り込んだエンタメ精神旺盛な作品に仕上がっている。中盤は主人公の代わりに黒衣の騎士が中心人物になるが、終盤で水戸黄門の如く明らかになる正体が表紙に書かれているのは笑止千万。読者を惹きつける数々の事件にも著者のストーリーテラーとしての手腕が光っている。2018/08/08

NAO

57
ウォルター・スコットと言えば、騎士物語。彼の代表的な詩『湖上の美人』も名を名乗らない騎士の活躍を描いているとても好きな作品だが、素性を隠した騎士が活躍する話は、何ともいえずロマンを掻き立てられる。勘当の騎士とは誰で、黒騎士は誰で、と思いを巡らせながら読むというのは、何とも女性好みな楽しみ方ではないか。赤毛のアンが授業中にもかかわらず夢中で読み耽っていたというのも納得だが、せっかくの名作、もう少し訳が良かったらもっと面白く読めるだろうにと、ちょっと残念にも思う。2016/10/20

syota

30
名前は知っていたけれど読むのは初めて。12世紀の英国を舞台にした時代小説で、掛け値なしに面白い。リチャード一世不在の隙に王位を狙う王弟ジョンとその取り巻き、高貴な身分らしい謎の黒騎士、王弟側の騎士を次々に破る匿名の騎士、ただの盗賊とは思えない森の住人達などが次々に登場する。征服者ノルマン人の横暴とそれに対する先住民サクソン人の反発、華々しい武術試合や美しい姫をめぐる陰謀、誘拐などハラハラ・ドキドキの連続で、まさにエンターテイメントのお手本のような、見事な娯楽小説だ。[G1000]2018/04/13

mm

22
ディケンズの登場人物も、ボヴァリー夫人も読んでいたウォルター・スコット。他の小説でも、複数人が読んだ設定になっていた。というわけで、私も読んでみたよ。1800年頃に作者が、12世紀の終わり頃を舞台として書いた歴史小説風ヒーローもの。騎士道精神に溢れて、イケメン、でも架空の人物アイヴァンホーが、大活躍する話。当時ノルマン人に馬鹿にされていたサクソン人の誇りと美徳の精神性が売り。後、容姿や服装の細かい描写で脳内映像化しやすい表現。歌を取り入れたリズムの良さ。美女と戦闘シーン等々、エンタメレベルが高い‼︎‼︎2020/07/07

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