出版社内容情報
作者は紀元五○年頃ギリシアに生れ，アテネに学び終生プラトン哲学を奉じた．古代を追慕した彼が，二十三人のギリシア人を選びそれに一人ずつのローマ人を配した本書は，道徳的教訓を主題とする異色ある伝記であり，世界歴史の上に大きな影響を与えた歴史書でもある．常に歪められた形で紹介されてきた本書の初めての決定訳．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルゴス
5
第十分冊は、悲劇の英雄たちであるスパルタのアーギスとクレオメネス、ローマのグラックス兄弟の伝記と、弁論術でならしたデモステネスとキケロの伝記。スパルタの物語を読んでいると、政治を行うことが。どれほど命がけだったか、そして若者たちがその賭けにどれほど燃えたか、よく分かる。今では政治をする人がそのような覚悟をすることがなくなったが、それは本当に良かったことなのかどうか。2018/02/16
