岩波文庫
神統記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 200,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003210710
  • NDC分類 164.3
  • Cコード C0198

出版社内容情報

ホメロスと並ぶ最古の叙事詩人ヘシオドスが唱いあげるギリシア諸神の系譜.宇宙の始源,太古の神々の生誕から唱い起こし,やがてオリュンポスの主神ゼウスが,凄惨な戦いののち,ついに世界の統治者として勝利と栄光を獲得するに至るまでを力強く物語る.ギリシア神話,宇宙論のもっとも基本的な原典.

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イプシロン

48
アポロドーロスの『ギリシャ神話』とともに、原始ギリシャ神話の双璧をなす古典。詩人というのが、自己に起こった霊感をたよりに真実(真実らしきもの)を歌う人であることが明瞭に伝わってくる作品だった。といっても、その要因はアポロドーロスとホメロスの作品と比較できたからである。ギリシャ神話といっても、一筋縄ではなく語り手によって筋が変わるのが普通なのだが、それは詩人それぞれにとって真実が異なるということを教えてくれた一冊。私は「世界の理想とはこのようであると見る!」というヘシオドスの力強い歌がとても心地よかった。2020/01/28

Aminadab

26
比較的新しい岩波文庫(1984年)なので、解説も注も充実、本文の訳も読みやすい。ホメロスと同じ韻律(長短短六脚韻)で、イリアス1万5600行に対し1000行ちょっと。とある王様の追悼競技大会に出た神様の系図を歌にせよとのお題で優勝した作らしい。制作年代は前8世紀でギリシャ神話のいちばん古い典拠だそうだが、意外なくらい最終形に近い。クロノスとティタン神族に対するゼウスの勝利や、、プロメテウスの知謀についての話が本筋だが、メドゥサとペルセウスとかヘラクレスにも共通認識のある話題として言及あり。面白いですよ。2022/12/03

mahiro

21
詩を司る女神達や神々へのほめ歌の序詞から始まり、この世の始まり神々の誕生や戦い、若木が次々に伸びて行くように現れる新しい神々や半神などの様子を記紀歌謡や古典のように歌うような美しい文章で読むのは楽しい、朗読してみたくなる。後々に現れる絵画や彫刻のギリシャの神話の場面が目に浮かぶようだ。日本語訳でもすてきなのに古代ギリシャ語が読めたらいいだろうなあ。昔呉茂一さん訳あたりで読んだ気がする、2018/07/23

蛇の婿

21
ギリシアにおける世界の始まりと、主神、ゼウスが、如何にして神の王の座を手にしたか、がこの叙事詩の主題です。当初読み進めている時は一つ一つの出来事がやけにあっさり流されたり簡単に片付けられたりしているのを不思議に思い、少し不満にも思っていましたが、最後の方の記述の中に『アルゴ探検隊の大冒険』に当たる部分が出てきてハタと気が付きました…ああそうか!これは、個々のエピソードは当時の人々にとって周知の物語なのか。例えば日本で言えば桃太郎の名前を出すだけでその冒険はすぐ頭に浮かんでくる、そういうことなのねナルホド…2013/05/10

金吾

19
再読であり感想も前回とほとんど同じです。ギリシャ神話の入門編のように感じます。2023/07/09

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