出版社内容情報
本書は漢魏以来梁までの情詩の集大成.六朝時代の斉・梁の作品を中心とした,「詩経」以後に現われた中国恋愛文学の第2次の結集である.さまざまな男女の情愛から男色の風俗まで,南朝人特有の繊細な神経で微妙に描き出されている.文学として諸情の一種の活画であり,事実としては優にひとつの社会史,服飾史,化粧史となっている.
感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
16
王叔英妻劉氏 和昭君怨で、 人の一生はきまりのないもので、 萬事はしかと保証できぬもの(117頁)。 ドラマもあるが、先行き不透明。 想定外もままある。 中庭五株桃で、 人生といふものはいつも意にかなうこと ばかりあるといふわけにはゆかぬ(189頁) とある。 そろそろ公募にも受かりたいのだが。 後半の附載(266頁~)。 長いものもある。 2014/07/03
零水亭
2
『玉台新詠集』って元々軟派な感じがして、特に下巻は帯に「男色」とまで書いてあるので、学生時代は図書館で借りましたが、購入は敬遠していました。しかし、40台の今読み直すと…男女間の熱愛も含めて、露骨な描写は少ないです。特に、巻10の「絶句」(古絶句)には素朴な純愛とか、慎ましいしぐさが20文字の中に含蓄をもって綴られているのもあり、イメージが変わりました。好きになりました。2019/08/01
崩紫サロメ
1
感想ではないのですが、下巻だけ紛失してしまい、復刊待ちです。