岩波文庫
随筆集 団扇の画

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  • サイズ 文庫判/ページ数 281p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003110652
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

柴田宵曲(1897-1966)の未刊随筆からテーマ別に選出.なかでも,三田村鳶魚・寒川鼠骨など,宵曲が親近し,その精神形成を培った隠逸の先人たちを偲んで綴った文章は,古き良き趣味人たちの面影を髣髴させてやまない.

内容説明

決して声高に語ることのなかった柴田宵曲(1897‐1966)。その文章には常に節度と品格が湛えられている。本書は、宵曲の未刊随筆からテーマ別に選出し、一書にまとめたもの。なかでも三田村鳶魚や寒川鼠骨など、宵曲が親近し、その精神形成を培った隠逸の先人たちの思い出を綴った文章は、古き良き趣味人たちの面影を髣髴させてやまない。

目次

月と人
木瓜の連想
狂言の茶
奇蹟
陰徳陽報譚
灯下浪舌
鼠遁
放鳥
のざらし
別天地〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

35
全体の構成は奇談を論じた部分、食べ物と俳諧、人物の思い出の三つに大別できる。一番興味深いのは奇談の部分。別天地や陰徳に報いる話、野ざらしの髑髏の話等が和漢の様々な典籍から引かれ、その多彩ぶりには兎に角頭の下がる思いである。『妖異博物館』もそうだけどこういう博引旁証の嵐は、その繋がりを読むだけでわくわくしてしまう。食べ物と俳諧は俳人の面目躍如といった感じ。江戸や明治の俳句から関係ある句が次々と引かれるのは、知的興奮を禁じえない。人物の思い出は三田村鳶魚以外初めて知るが、時代の雰囲気をよく感じることが出来た。2013/10/09

うた

7
ボルヘスの博識も大概だが、柴田宵曲の和漢、時に洋に通ずる様も並々ならないものと思う。茶や甘薯、鶉一つとって、こうもすらすらと物語、俳句に詩とでてくるものではない。また一つ一つを楽しみに、書き出している様が読み取れるので、こちらもつい釣り込まれてページをくってしまう。なかなか得難い文人だ。2023/05/23

eckhart88

0
宵曲の文章は良い。散文の見本にしたい。主題の幅広さもいい。なんだかんあ寒川鼠骨の話が印象に残った。

gkmond

0
感想https://gkmond.blogspot.com/2019/04/blog-post_21.html2019/04/21

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