出版社内容情報
1993年に完結した第1期に引き続き,日本を代表する哲学者の90年代の全仕事を集成する.冷戦の終焉,科学技術の新しい展開など,今日の社会は地球規模の再編期を迎えている.世界や生命を定義しなおし,新しい社会を構想することが今日ほど求められている時はない.21世紀の知を探求するすべての人にとっての豊かな思想資源.
内容説明
この巻の主要部分は、最初1965年11月に東京大学出版会から刊行された『パスカルとその時代』に拠っている。東京大学哲学科に提出したドクター論文(1964年)を原型としている。
目次
第1部 近代科学の形成とパスカル、デカルト(宇宙像の転換―ニコラウス・クザーヌスからガリレイまで;宇宙像および無限の観念とデカルト―デカルトと「地動説」;『パンセ』のヴィジオン―宇宙像および無限の観念とパスカル;自然学者としてのパスカルとデカルト)
第2部 パスカルと時代の宗教と政治(ジャンセニスムとパスカル;プロヴァンシアル論争、そのロジックとレトリック;『パンセ』への途と『プロヴァンシアル』;一七世紀思想とジェズイッティスム―価値体系分裂の問題をめぐって)