内容説明
前世紀が大量生産・大量消費・大量廃棄の「量の時代」であったとすれば、21世紀は「質の時代」である。時代に相応しい、健全で活気に溢れた、真に豊かな経済をどのようにして形成すればよいのか。本書は、これまで日本経済が抱えてきた数多くの問題が「市場の質」の低さに起因することを示し、「質の時代」の形成に不可欠な「高質な市場が育つ経済・社会システム」を創出する道筋を明確に提示する。
目次
序章 二一世紀は高質な市場を求めている
第1章 市場が現代経済を支える
第2章 利益追求のための競争排除が市場の質を下げる
第3章 競争排除が労働市場の質を下げた
第4章 高質な競争と情報が資本市場を支える
第5章 適切なルールが高質な市場を支える
終章 高質な市場が育つシステムを創ろう
著者等紹介
矢野誠[ヤノマコト]
1952年生まれ。77年東京大学経済学部卒業後、81年アメリカ・ロチェスター大学でPh.D.取得。同年コーネル大学助教授、85年ラトガース大学助教授を経て、86年横浜国立大学経済学部助教授、94年同教授。96年より慶応義塾大学経済学部教授。専攻はミクロ経済学、数理経済学
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