出版社内容情報
虚弱で，人付き合いも下手で，劣等生であった，ぼんぼん育ちの少年は，どのようにして，弱きを助け，強きを挫く，「弁護士・中坊公平」になっていったのか．いわば「人間・中坊の原型」を生い立ちからの豊富なエピソードで辿る．（聞き手・構成＝武居克明）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bill
4
この人の劣等感からの反発力は凄い。ただ、元々備えている能力は只者ではない気がする。 幸せは何気無い日常に何度も訪れているという言葉には同感出来きる。2017/08/18
Hiro
3
野党から首相候補にまで取りざたされた御仁の、生きる力の秘訣がわかるような本。弁護士という”桶狭間“で手に入れた地位を根拠にしつつ、現場に深く関与に入り、大局観の要所をつかみ、人に対して情理を持って伝える、そうした弁護士が通常不得意とする領域を持ち合わせた御仁だったのだと想像する。出版は2002年。既に豊島や住専で相当世間の注目を浴びていた時期ですが、幼年期と壮年期の森永ヒ素事件迄の記載に留めた著者の心中はどういったものだったのか2019/05/17
ムーミン
1
人の弱さ・情け・寄り添う心の大切さを改めて考えた。2016/07/14
Nakao Nobuhiko
1
中坊さんの原点は「弱さ」にありました。俺の原点はなんだろう。それがはっきりすれば、また強くなれる気がする。2014/07/18
ゆきんこ
1
最近逝去された彼がどんな人生を歩んだのだろうかとこの本を手にした。謙遜でもなく体も心も「弱い」彼は、新制と旧制が入れ替わる時期にうまく京大に入り、司法試験も三度目であるがたまたま前日読んだことが試験問題になっていて合格した。でも彼が森永ヒ素ミルク中毒事件、香川県の豊島の 産廃事件、そして豊田商事事件に携わったのは、彼が最初に救った町工場への「現場主義」の精神から始まる。彼の立派な「志」が住宅金融専門会社（住専）の社長になったとき、官僚に疎ましがられ弁護士廃業に追い込まれたのではないかと思う。2013/06/25
