岩波講座 天皇と王権を考える〈10〉王を巡る視線

岩波講座 天皇と王権を考える〈10〉王を巡る視線

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  • サイズ A5判/ページ数 311p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000112000
  • NDC分類 210.08
  • Cコード C0330

出版社内容情報

王や天皇は人々からどのように見られ,王権の側は自らをどのように見せようとするのか.各社会層の天皇観の歴史的変遷を検討するとともに,特にヨーロッパの王権と近代天皇制を対象に,王権によるイメージ創出の意図を論じる.

内容説明

王を見る臣下たちの視線と、それを意識した王の側のパフォーマンスとが切り結ぶところに、王権のイメージが成立する。この巻では日本の社会各層がどのような天皇観を抱いてきたかを、歴史的に検討するとともに、とくにヨーロッパの王権と近代天皇制を対象に、王権の側がどのようなイメージの創出を意図していたかを論じる。

目次

1 天皇のイメージ(貴族たちの見た院と天皇;武士にとっての天皇;江戸幕府の天皇観;「一木一草」への視線)
2 王権のイメージ形成(天皇と巡幸;「国体」の視覚化;天皇家の婚姻と出産;メディアとしての天皇制;フランツ=ヨーゼフの万華鏡;北欧の王室;朝鮮半島における王権の正統性)

著者等紹介

山本幸司[ヤマモトコウジ]
1946年生。日本中世法制史・思想史/静岡文化芸術大学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Toska

2
王権(と言ってもほとんどが天皇の話)のイメージに関する論集。公家や武士が天皇をどう見ていたかという話も面白いが、やはり近現代がメイン。それまで人前に姿を見せなかった天皇が、明治以降は巡幸や演習の視察で積極的にその身体をさらし、権威を演出するようになった。「人間宣言」後に昭和天皇が行った地方巡幸も、実は戦前のそれと連続性を持っていたとのこと。してみると、明仁天皇が熱心だった被災地視察なども、こうした行動の延長線上に位置づけられるのかもしれない。2021/12/17

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