出版社内容情報
果たしてNATOによる空爆は何をもたらしたのか？ 平和維持活動の状況，流出した多数の難民の動向は？ 国際社会に大きな衝撃を与えたコソボ問題の背景を読み解き，模索が続く和平の行方を展望する．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シノウ
5
民族対立は、歴史認識・経済格差・人口の逆転などから起きる。 日本は島国で、単一的な民族であるがお隣が陸続きであればどうなっていただろうか。 経済的に豊かな多数派に使役される少数の人間。 独自の言葉や風俗を奪い取られ均一化されていく屈辱にいまも耐えている人たちがいる。 コソボ紛争は、現代にも場所は変われど一歩間違えれば起こりうる事象である。 学べる切り口は多分にあると感じた。2020/12/03
ｊｊ
5
コソボ紛争の簡便なリマインド用として最適な書ですね。少子化のセルビア人と多産のアルバニア系住民コソボ人。どう考えても潜在的に民族問題となりますよね。現在のヨーロッパ移民問題の将来の火種に通ずるものがありますね。2016/05/09
しえる
3
コソボ紛争そのものより、コソボ紛争前後の関係国の政治的意図や経済・社会情勢と著者の体験を基にした見解が書かれています。一連の流れを知らないと理解しにくい所がありますし、社会情勢や民族問題はもっと掘り下げた本もありそうなので、著者の見解を知る本というところでしょうか。読みたかった内容とは少し違いました。60ページでは仕方ないかも。2013/04/18
ytr.kiku
0
じわじわきてた旧ユーゴスラビア圏マイブームを抑えきれず読んだ。 アルバニア人のアイデンティティが単にイスラム教徒という一言で片付けられないということの背景がよくわかった。2023/01/16
