出版社内容情報
カネとモノが豊かだった時代は終った.新卒者の就職はお先真っ暗,失業率は高くなり,銀行の倒産,貯蓄率の低下…日本経済はこれからどうなるのか.企業社会でなく生活者の社会の中にこそ解決の方向があると説く.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Phai
2
アンテナを立てつつの流し読み。(著者ではなく)松田道雄さんの言葉、「遊びという経験を通して自分が自分の主人公になれなかった人は、創造的なことができない、いつも人に指示してもらって動く人間になる。人間は自分の人生の主人公になることによって、ほかからの強制でなく、ほんとうに自分がやりたいこと、しかも楽しくやりたいことが何であるかを知り、他人の立場も尊重できる人間になる」というのが印象的。主体的な遊びとは、自分で価値を作り上げることだからでしょうか。2016/08/25
酉井舎
2
1回生時のゼミで購入した一冊。1995年が初版となっているが、生活者の立場から豊かさについて問いかけている。確かに、筆者の社会に喜ばれる商売、教育、高齢化社会(現在では高齢社会ともいえる)の問いには、考えさせられるものがあるが、土建業に懐疑的な点には、公共投資による乗数効果を軽視しているのではないかと思った。筆者の専門外かもしれないが、社会基盤整備も、社会保障を支えるのに有効な時もある。本書に対する私の答えの一部だ。また「市民運動」「憲法の精神、平和志向」の語句に筆者、出版社の立ち位置が容易に想像できた。2012/10/21
みこよこ
0
私は団塊ジュニア世代ですから、大量生産、大量消費、高度経済成長、バブル崩壊を体で感じて育った世代です。スピードが重視され、数値目標に向かって突き進み、その達成感を糧に生きてきました。心豊かに生きていきたいと思っても、どうすればそれを手に入れられるのかわからないのです。時間をかけなければ手に入れられないモノも、お金を出せば、それが手に入るような気がするのです。立ち止まって考える時間を与えられてきませんでした。これから社会に出る人たちも、きっと走りながら考えることになると思う。2007/09/27
愛希穂
0
後で2011/08/23