出版社内容情報
心理療法家としてのみならず多方面の活躍で知られる河合隼雄氏.氏の多様な世界を立体的に解明すべく企てられた講演とシンポジウムの記録である本書は,現代人と心の問題をめぐって多くの示唆と励ましを与えてくれる.
内容説明
心理療法から昔話やファンタジーの分析、ひいては日本人論に至るまで、多面的な活躍で知られる河合隼雄氏。本書は氏の多様な世界を解明すべく企てられた講演と熱気あふれる長時間シンポジウムの記録である。
目次
講演 現代人と心の問題
シンポジウム 河合隼雄とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
貧家ピー
3
1992年3月6日に東京で開催された「講演会&シンポジウム 河合 隼雄 その多様な世界」の書籍化。 シンポジウムの参加者が 大江 健三郎・中村 雄二郎・今江 祥智・中村 桂子・柳田 邦男と、様々な分野にわたって豪華。 事故の問題の件、飛行機・列車など近代に入っての事故ではたくさんの人が一度に死ぬという話の流れで、本当は生まれるはずだったかどうかわからないが、僕らは事故で生まれたとも言える、という所がストンと落ちてきた。2018/11/30
ゆう
0
対象を自分と切り離して観察する科学の知。科学の知に対して、自分と対象の関係を出発点にする物語の知。科学の知に偏った時代だからこそ、物語の知に惹かれるのかもしれません。文章からも醸し出される河合隼雄さんの独特の雰囲気で、肩の力が抜けて、勇気付けられます。2013/08/01