マルチカルチュラリズム

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マルチカルチュラリズム

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000021524
  • NDC分類 311
  • Cコード C0010

出版社内容情報

民族・宗教・性差を巡り多様な価値観が渦巻く現代世界.その中で安定したアイデンティティ形成の可能性を探ったテイラーの論考に,ハーバマス,ウォルツァー等著名な政治学者が応答.欧米で大きな反響を呼んだ基本文献を翻訳.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふにゃ

2
読みやすいように見えて、難しいのはなぜだろう。具体例を挙げていて、わかりやすそうなのに、難しいのはなぜだろう。それは、おそらく、「自由か平等か」についてのこれまでの議論の知識が、この本を読む前提として問われているからだろう。つまり、新しい問題のように見えて、古い問題なのである。内容に関して、ハーバーマスやホネットの承認の議論を私は支持する。ヘーゲル哲学に由来していること、アイデンティティが対話的であるといった認識は共通。ただ、テイラーは集団主義的。あと、上から目線、エリート主義を感じてしまうなあ。2013/06/07

D.Okada

2
Multi Culturalism(多文化主義)テイラーの提起と、それに対するウォルツァーらの「コメント」、そしてハーバーマスの議論。現代の政治哲学の大物たちの論考を収録した一冊。昨今の多文化主義論はこのテイラーの提起を自明のもの、前提としていると思われるので、多文化主義を研究する際にはもはや入門書的な位置づけだろうか。流行りの表現を使えば、共同体主義的発想であるが、そういうイズムに還元しないで予断なく読むことを心がけたが、テイラーとロックフェラーの論考は難しかった。2012/03/17

有智 麻耶

0
研究のため再読。テイラーの多文化主義の根底には『自我の源泉』や『<ほんもの>という倫理』で示されたアイデンティティ論がある。それらの著作で、個人のアイデンティティに対する他者からの承認の必要性を論じていたが、本書ではそれを集団レベルで論じているのだ(ヘルダーに負うところが多い)。多文化主義に基づくアイデンティティ政治は社会の分離、断片化をもたらすという批判が多い(本書収録のロックフェラーのコメントなど)。しかし、テイラーのカナダ、ケベックでの実践を見れば分かるように、統合されつつ多様性を承認する道もある。2017/04/23

有智 麻耶

0
テイラーの「承認をめぐる政治」のみ読んだ。全てを汲み取るのは一読では厳しかったし、自分の政治思想についての知識不足を実感した。ただ、「差異を顧慮しない」政治は何となく、形だけの平等を作るだけのように思っていたので(これが手続き的ということか?)、これに対する批判的検討は面白い。少し勉強し直した上で再チャレンジしたい。ここから教育学的な知見を得られるくらいには読みたい。2016/07/04

スズキパル

0
難解であまり理解できなかったが、リベラリズムにおける政府の中立性や、「差異を顧慮しない」扱いに対するテイラーの批判的問題提起は、かなり興味深かった。暇を見つけて再読したい。2012/08/20

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