出版社内容情報
ヨーロッパ中に数知れずいた下僕のなかで何故ジャン=ジャックだけがあのルソーになったのか.16歳でジュネーヴを飛び出し,放浪を続け,自著に「ジュネーヴ市民」と記すに至るルソー.その思想形成の軌跡を生き生きと描き出す.
内容説明
『学問芸術論』『人間不平等起源論』『社会契約論』あるいは『コルシカ憲法草案』『ポーランド統治論』などを執筆し、近代を創始したジャン=ジャック・ルソー。本書は、その自伝『告白』『孤独な散歩者の夢想』をベースに、数多のルソー研究を踏まえ、丁稚そして下僕を繰り返した、その幼少年時代の歩みを辿りながら、その思想形成を「ジュネーヴ市民」たるその出自にたぐったユニークなルソー入門である。
目次
1 下僕または下僕(ジュネーヴとルソー家;幼年時代;ボセー ほか)
2 遍歴(パリ、リヨン、シャンベリー;レ・シャルメット;失意のとき ほか)
3 「市民」思想家の登場(『学問芸術論』そして論争;自己改革、オペラ『村の占い師』;言語と音楽 ほか)
著者等紹介
小林善彦[コバヤシヨシヒコ]
1927年生まれ。東京大学名誉教授。パリ日本館館長、学習院大学教授を歴任し、現在日仏会館常務理事
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