日本型「教養」の運命―歴史社会学的考察

日本型「教養」の運命―歴史社会学的考察

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  • サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000017138
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

大衆文化に萌芽をもつ日本的教養が,近代エリート社会の風土に根づいて国家と社会との指導的理念に結晶していく過程を歴史社会学の手法によって描き,いま崩壊しつつある教養の現代的意味をユニークな視角から問う.

内容説明

近代日本知識社会のインフラであった「教養」が、いま崩壊しつつある。それは教養の風化なのか、それとも新たな教養の誕生なのか。大衆文化に萌芽をもつ日本的教養が、エリート社会の風土に根づいて国家と社会との指導的理念に結晶していく過程を歴史社会学の手法によって描く本書は、現代の意味をユニークな視角から問う。

目次

第1章 近代日本における教養主義の成立―修養主義との関連から
第2章 学歴エリート文化としての教養主義の展開
第3章 近代日本における「教養」の帰結
第4章 企業経営者文化としての「修養」と「教養」―近代日本における展開から
第5章 現代日本の教養

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てれまこし

10
大正年間に修養主義から分離独立していった教養主義は、マルクス主義による攻撃に持ちこたえ、右傾化が進む昭和10年代に頂点を迎えて、戦後まで学歴エリートの支配的文化であった。「努力による人格の陶冶」としての修養主義の下位範疇として「文化の享受による人格の陶冶」という教養主義が成り立ったのが日本の事情。「文化の享受」が趣味ではなく「努力」の成果であると認めるところが、習得されたもののわざとらしさを蔑むフランス的な貴族的教養とちがう。ドイツ的の中産階級出の教養貴族の方に近い。だから階級の差別化という機能が弱い。2021/06/14

Akikot

0
20年以上前、筒井先生の一般教養の社会学の時間で、朝日新聞の悪口をおっしゃっていたことしか覚えていない、馬の耳に念仏状態だった私です。今ならば、おもしろく聞けたかも…。2009/06/06

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