テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス

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テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス

  • ISBN:9784822289027

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内容説明

「ビル・ゲイツは2012年に『イノベーションがこれまでにないペースで次々に出現しているというのに‥…アメリカ人は将来についてますます悲観的になっている』と指摘し、これは現代のパラドックスだと語った。(本書序章から)
「仕事の半分が消える」――2013年、オックスフォード大学の同僚マイケル・オズボーンとの共同論文「雇用の未来ーー仕事はどこまでコンピュータ化の影響を受けるのか」で世界的な議論を巻き起こしたカール・B・フレイによるテクノロジー文明史。 フレイによるテクノロジーの観点から見た人類の歴史はこうだ。新石器時代から長く続いた「大停滞」の時代を経て、アジアなど他地域に先駆けて、蒸気機関の発明を転機としてイギリスで産業革命が起きる。「大分岐」の時代である。労働分配率が低下する労働者受難時代であり、機械打ち毀しのラッダイト運動が起きる。
その後、電気の発明によるアメリカを中心とした第二次産業革命が起き、労働者の暮らしが劇的に良くなる格差縮小の「大平等」の時代がやってきた。テクノロジーと人間の蜜月時代だ。 ところが工場やオフィスへのコンピュータの導入を契機に、格差が拡大する「大反転」の時代に入る。さらにAIによる自動化が人間の労働に取って換わることが予想される今後、人類の運命はどうなってしまうのか。著者フレイは膨大なテクノロジーと人間に関する歴史研究を渉猟し、「ラッダイト運動」再来の可能性もある、と警告する。

目次

序論
■第1部 大停滞
第1章 産業革命前の技術の歴史
第2章 産業革命前の繁栄
第3章 なぜ機械化は進まなかったのか
■第2部 大分岐
第4章 工場の出現
第5章 産業革命と不満分子
■第3部 大平等
第6章 大量生産から大衆の中流化へ
第7章 機械化問題の再燃
第8章 中流階級の勝利
■第4部 大反転
第9章 中流階級の衰退
第10章 広がる格差
第11章 政治の二極化
■第5部 未来
第12章 人工知能
第13章 ゆたかな生活への道

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

37
産業革命以来、機械や技術の発展は多くの仕事を失わせると同時に新しい仕事を創出してきた。結果、人類は危険な重労働から解放され、高賃金と便利な生活を手に入れた。少なくとも20世紀は好循環が続いたが、21世紀には人しかできないとされてきた仕事も自動化する勢いでAIが発展している。生活の根幹を崩壊させかねない事態に対し、かつての機械打ち壊し運動のようにテクノロジーと共存から対決へ移行するのか。300年近い経済産業史を振り返り、新技術がもたらす富の分配方法を今から考えねばと訴える。その時になって慌てても遅いのだと。2020/09/27

Shin

25
AI・ロボットが人間の雇用を奪う、とい言われて久しいが、そもそも技術は人間の仕事・雇用とどういう関係を持ってきたのか。それを産業革命以前の歴史に遡って解き明かしていく。技術には人間を補完するものと代替するものがあり、前者の場合は生産性と生活水準の向上(ひいては雇用の増加)に貢献するが、後者はラッダイト運動に象徴されるように抵抗を生む。20世紀の大量生産による劇的な生産性の向上は社会余剰を生み、中間層を形成することで付帯的な雇用も多く生み出したが、コンピュータの普及は徐々にホワイトカラーを不要にしてきた。2020/11/27

hide

5
長期的には技術革新は人々の生活水準を向上させるものの、その技術が労働代替的か労働補完的かによって格差へ与える影響は異なる。 生活水準に関する名著には『ファクトフルネス』があるが、それと比較して歴史寄り、リアリズム寄りな内容。 非常に分量は多いが技術革新に関する論点及び事例を一冊で網羅できるため読む価値は高い。

かっさん

3
テクノロジーの世界経済史 #読了 技術の発展が経済、特に所得にどんな影響があったかの流れを整理してくれてる。長いけど、わかりやすかった。技術発展による社会の変化の波のコストをどう社会で負担してきたか、解消したかを追える。ITとAIがもたらす環境予測のヒントはもらえたと思う。#経済史 https://t.co/F6H2QZHAaq2021/05/18

Go Extreme

3
大停滞→大分岐→大平等→大反転→未来 イギリスの工業機械化:支配階級が実業家と発明家の側についてから 初期の機械化:イギリス国内での大分岐=エンゲルスの休止 技術革新:労働置換型→労働補完型 技術革新から得るもの有→技術への人々の姿勢変わる 1850年以降:ホワイトカラーの仕事↑ 機械化→賃金二極化 暴力→投票で政治に声を反映 技術進歩の恩恵大→抵抗する理由なし 消費者であると同時に生産者 労働置換型へと技術変化→労働者が労働市場で苦境に立たされるリスク↑ 今後の課題:テクノロジーの分野<政治経済の分野2020/10/17

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