内容説明
内部育成か、中途採用か――。
日本を含め、各国で導入が進んでいる民間出身者の中途採用。
では、彼らはどのような仕事を、どのポストで行っているのだろうか。組織の業績を高めているのだろうか。
職務基準による採用・育成の問題点を指摘し、「成功する民間登用」へのカギを探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中将(予備役)
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公務員の中途採用について日英韓を比較対象とした実証研究。外形的には開放的なポジションシステムの韓国だが運用は内部登用中心。英国はNPM改革に忠実だが政策形成に関わる職位は内部又は関連業界中心。英国の事例からは求められるものや離職の難易度も分かる。日本は働き方改革進むも職務曖昧(筆者は定員の影響を示唆)。それぞれ興味深い内容だった。関心が政治寄りな私は、特別顧問など政治任用職(本書は言及なし)を含めた統治機構全体の開放性が気になる。また、公務員出身でも公募で実力が試されるなら良いのではないかとも思う。2024/03/25
Kenji Suzuya
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英国と韓国について、国家公務員、特に上級公務員の中途採用がどのように行われているのかを比較する。韓国はメンバーシップ型で中途採用が少なく、英国は理念的にはジョブ型ではあるものの実際には中途採用はそこまで盛んではない。なお、本書では日本についての言及もあるが、試験上の経験者採用のみを見ており、実数がもっとあるはずの選考採用には着目できておらず、英韓との比較に耐えうるほどの検討はできていない。2019/12/21