文春文庫<br> 翔ぶが如く 〈6〉

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文春文庫
翔ぶが如く 〈6〉

  • 著者名:司馬遼太郎
  • 価格 ¥719(本体¥654)
  • 文藝春秋(2014/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167105990

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内容説明

台湾撤兵以後、全国的に慢性化する士族の反乱気分を、政府は抑えかねていた。鹿児島私学校の潰滅を狙う政府は、その一環として、兵部大輔を辞め萩に帰った前原一誠を頭目とする長州人集団を潰そうとする。大警視・川路利良が放った密偵は萩で前原を牽制。しかし、士族の蜂起は熊本のほうが早かった。明治九年、神風連ノ乱。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Die-Go

128
再読。来年の大河ドラマに備えて読む。明治初期に興った「征韓論」から始まり、明治以降最大の内乱「西南戦争」までを描く。不満を抱く士族の勢いは徐々に加速度を増していく。長州では前原一誠を中心として乱を画策する者達がいたが、熊本において「神風連ノ乱」が先を越しておきてしまう。時代がうねりを増していく様が痛みを伴って伝わってくる。★★★★☆2017/12/26

とん大西

99
漸く読了。修業のような読書でした。萩の乱に神風連の乱。征韓論から西南戦争に至るまでに起こりうるべくして起こったカオスというべきか。近代国家への一つの過程なのか。西郷にしてみれば単なる喧騒か、それとも胸に迫る圧力か。でも西郷さん、狩りに出っぱなしで物語に顔を出しやしない( ̄▽ ̄;) 主役不在のまま外堀は徐々に、しかし確実に埋まっていく。…つい、日本人とは何者かと考えてしまう。太政官政府が強行する武士のアイデンティティ喪失。西郷、大久保が荒れる太平洋の真ん中に日本人の精神を投げ入れた感じやよなぁ…。2018/06/09

レアル

96
あちらこちらで不平武士たちの反乱が勃発するが薩摩は未だ動かず。その動かない間に前原一誠らが動いた。萩の乱と神風連の乱の2つの士族反乱を中心に描かれたこの巻。幕末攘夷を潜り抜けてきた武士たち。政府側も反政府側も命をかけて職務を全うしようという思いは同じ。今後これらの勢力がどのような形で西南戦争へと向かっていくのか興味深い。2015/02/17

優希

90
士族は反乱気分を抱えていたのがわかります。政府は長州人集団を潰すことで、権力を握りたかったのかもしれないと思いました。西郷どんは殆ど黙しており、その他の様々な人々を通じて、時代の背景がよくわかります。萩の乱は政府側の勝利しますが、その前に神風連の乱を起こすほど、反目していたようですね。ここから西南戦争への足取りが始まるのでしょうか。2019/01/25

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

88
ようやく6巻、後半戦に突入。しかし話はまだまだ始まらない。沈黙する薩摩をよそに、長州の前原が動き、熊本で乱が始まる。一方、このころの西郷は依然として隠遁生活、意識的に世の中から一切の接触を断っている。はたして彼が何を考えていたのであろうか。西郷はその思想とういう物を文章として残すことはなかったらしい。彼が当時どう思っていたのか?今となっては知るすべもない。2013/04/20

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