内容説明
グローバル化を背景とした様々な社会的亀裂・矛盾―今日の教育制度の最重要課題は、これら社会的問題群を視野に、現代に対応しうる人間形成に向け、最適の制度を設計・構築することだ。創立後20年の研究と体験を踏まえて、教育制度の歴史と現状の総括の下、学会の総力を挙げてこの課題に取り組んだ本書は、今日ベストの改革提言であり、まず上巻では、教育制度の原理に始まり、初期教育から後期中等教育まで考察・展望をすすめる。
目次
序章 教育制度学のすゝめ(「創立20周年」の記念出版構想の変転;教育制度学のすゝめ;現代の「教育制度学のすゝめ」に底流する「教育を受ける権利」)
第1章 教育制度の諸原理(教育制度における教育権論の課題と展望;教育の機会均等理念の課題―6・3・3制 再考の意義を中心に)
第2章 初期教育制度(子どもの権利保障から見た初期教育制度の課題;幼児教育義務化論;初期教育制度と保育・教育自治論)
第3章 義務教育制度(義務教育諸学校の評価制度構築上の課題;義務教育段階における学校間連携・接続の課題と展望;周辺的成果からみた学校運営協議会の意義と課題)
第4章 後期中等教育制度(「最若年移行困難層」への支援制度の拡充;高校教育改革の展望;適切なる「学習評価」と「グローバル人材育成」としての「学力向上」;改革への見解と提言)