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二 十 七

鈴 木 ふ み

女 の 遺 言
── 「 わ た し 」 の 人 生 を 書 く
トップページ
鈴木ふみさんエッセイ―「わたし」にとっての女性解放運動とは。
鈴木ふみさんへのインタビュー
鈴木ふみさんが選んだ本
つながりが暴力を崩していく「他者(わたしでもあるひと)」の声を聴く周縁から歩き出す女の身体は女の人生女を取り巻く世界女性解放とはわたしのこと女性解放とは行動すること女の呼吸を取り戻すMOVIEどのように抵抗するのか?図書館ならではの本
じんぶんやバックナンバー

つながりが暴力を崩していく

ドメスティック・バイオレンス―援助とは何か援助者はどう考え行動すべきか ドメスティック・バイオレンス―援助とは何か援助者はどう考え行動すべきか

鈴木隆文・麻鳥澄江【著】
教育史料出版会(2004-12-10出版)
ISBN:4876524556

援助の現場で働く人から「ウサギの逆立ち(耳が痛い)」と便りをもらった本。写真や名言も加えて、暴力のある社会的構造の常識を転換させようとする。同じ鈴木の共著書に『誰にもいえない夫の暴力』(本の時遊社)がある。

もし大切な人が子どもの頃に性虐待にあっていたら―ともに眠りともに笑う もし大切な人が子どもの頃に性虐待にあっていたら―ともに眠りともに笑う

ローラ・デイヴィス【著】、麻鳥澄江・鈴木隆文【訳】
青木書店(2004-08-24出版)
ISBN:4250204219

性暴力被害にあったサバイバーと共に暮すパートナーの心は苦しい。それでも、共に眠り共に笑う人生を求めている、そのための本。同じ著者のサバイバーのための『生きる勇気と癒す力』(ローラ・デイヴィス、エレン・バス著、三一書房)は絶版だったが、読みたい人の努力の甲斐あって再版された。加えて『心的外傷と回復』(ジュディス・L・ハーマン、みすず書房)も、ぜひ紹介したい。

女たちの便利帳(5) 女たちの便利帳(5)

女たちの便利帳5 編集室【編】
ジョジョ(2004-06-25出版)
ISBN:4876524475

副題にもあるが「情報は力」。全国各地の女性の活動をまとめた労作。数年ごとに発行している。

女たちの20世紀・100人―姉妹たちよ 女たちの20世紀・100人―姉妹たちよ

ジョジョ企画【編】
集英社(1999-08-31出版)
ISBN:4085320556

カレンダー「姉妹たちよ・女の暦」のうち、20世紀に刊行したものをまとめなおし、特集もしっかりしている。


「他者(わたしでもあるひと)」の声を聴く

彼女の「正しい」名前とは何か―第三世界フェミニズムの思想 彼女の「正しい」名前とは何か―第三世界フェミニズムの思想

岡真理【著】
青土社(2000-09-18出版)
ISBN:4791758412

「他者」について語るとき、一方的に語ることの暴力性を凝視しながら、ことばと名前を奪われた人びとに応答する道をさぐる。『グローバル化と奈落の夢』(西谷修編、せりか書房)は、現在のアフリカに生きる人々についての報じられ方を考える。

book 新しいアフリカ史像を求めて

富永智津子、永原陽子【編著】
御茶の水書房(2006-11出版)
ISBN:4275004388

アフリカの歴史を問う場に女性たちが現れた。本来なら当たり前の、女性の流れを再発見するための話題の書。

サバルタンは語ることができるか サバルタンは語ることができるか

G.C.スピヴァク【著】、上村忠男【訳】
みすず書房(1998-12-10出版)
ISBN:4622050315

語る位置にいない女性の声を聴きだすとはどういう構造か。「脱構築」の問題提起の書。同著者の『ポストコロニアル理性批判』(月曜社)も現代世界のゆがみを追及している。

グローバル化と女性への暴力―市場から戦場まで グローバル化と女性への暴力―市場から戦場まで

松井やより【著】
インパクト出版会(2000-12-20出版)
ISBN:4755401038

愛と怒り闘う勇気―女性ジャーナリストいのちの記録 愛と怒り闘う勇気―女性ジャーナリストいのちの記録

松井やより
岩波書店(2003-04出版)
ISBN:4000220152

日本が侵略し、豊かさの踏み台としたアジアを、「われわれの」問題として、或いは先進国では見えにくくなっている問題が貧困の中で拡大されたものとして捉えようとする。生きる女性の強さも伝えてくれる。

女性国際戦犯法廷の全記録 女性国際戦犯法廷の全記録

VAWW-NET Japan【編】
緑風出版(2002-05-25出版)
ISBN:4846102068


日本軍性奴隷制のサバイバーたちの証言の記録。


周縁から歩き出す

とびこえよ、その囲いを―自由の実践としてのフェミニズム教育 とびこえよ、その囲いを―自由の実践としてのフェミニズム教育

ベル・フックス【著】、里見実・朴和美・堀田碧・吉原令子【訳】
新水社(2006-11-15出版)
ISBN:4883850935

読んでいて嬉しくなる入門書『フェミニズムはみんなのもの』(新水社)の著者が、自由の実践としてのフェミニズム教育を書いた。自分の名前を全部小文字で表記する心意気にも意味がある。

book 風のめぐみ―アイヌ民族の文化と人権

チカップ美恵子【著】
御茶の水書房(1992-12-10出版)
ISBN:4275014901

明治政府はアイヌを「土人」と位置づけ、収奪し同化させ、1990年代にはアイヌ語で会話できる人は数十人になってしまった。自分に流れる誇りをつなぐために、針を持ち続けて創作してきた闘う女性からのメッセージ。

ホームレスウーマン―知ってますか、わたしたちのこと ホームレスウーマン―知ってますか、わたしたちのこと

エリオット・リーボウ【著】、吉川徹・轟里香【訳】
東信堂(1999-04-20出版)
ISBN:4887133251

家からはじき出される女たち、ホームレスは容易な生活ではなく、決して他人事ではない。ゆがんでいるのは彼女たちではなく、社会の側なのである。

book 長谷川テル作品集 反戦エスペランチスト

長谷川テル;宮本正男
亜紀書房(1979-01出版)
ISBN:4750579017

「お望みならば、私を売国奴と呼んでくださってもけっこうです」と言葉を遺した長谷川テルは反戦活動家である。人間として本能的に平和にあこがれるとし、敵は敵国にはいないと説く。

何が私をこうさせたか―獄中手記 何が私をこうさせたか―獄中手記

金子ふみ子【著】
春秋社(2005-07-23出版)
ISBN:4393435109

大逆罪に問われ、1926年に獄中で自殺した著者が悲惨な境遇に抗して、搾取と貧困と差別に満ちた近代の日本を痛烈に告発。日本人が忘れかけている歴史と人間の尊厳を問う。鈴木裕子編著『金子文子 わたしはわたし自身を生きる―手記・調書・歌・年譜』(梨の木舎)もすすめたい。

book おかねさん

山代巴
径書房(1992-01出版)
ISBN:4770510128

山代巴文庫『囚われの女たち』10巻(径書房)を書き上げ、次の10巻の仕事の1冊。語れず動けない女たち、嫁と姑の世界、女は無力でいるわけにはいかない。『荷車の歌』の作者の本。

オーストラリア・女性たちの脱施設化―知的障害と性のディスコース オーストラリア・女性たちの脱施設化―知的障害と性のディスコース

ケリー・ジョンソン【著】、高木邦明【訳】
相川書房(2006-10-07出版)
ISBN:475010342X

知的障害とされた21人の閉鎖棟を含む生活の調査から、人間関係、望み、尊厳が浮かび上がる。

抵抗の証―私は人形じゃない 抵抗の証―私は人形じゃない

三井絹子【著】
千書房(2006-05-20出版)
ISBN:4787300466

入所施設での非人間的な扱いに命がけで闘った著者の人生の記録。60歳を機に出版された自立活動の足跡。きちんと全ての文字にルビがふられている。千書房には光る本がたくさんある。

車椅子の高さで 車椅子の高さで

ナンシー・メアーズ【著】、青海恵子【訳】
晶文社(1999-12-10出版)
ISBN:479496420X

27歳で多発性硬化症となった著者の、健常者を圧倒する視点からのエッセイ集。生きる条件としての障害がつくりだす人生の異質性と、それでもなお残る同質性を、双方の側から個人として見極められるようになるしかない、とあとがきに書いた青海恵子さんは車椅子で翻訳をしている。


女の身体は女の人生

優生保護法が犯した罪―子どもをもつことを奪われた人々の証言 優生保護法が犯した罪―子どもをもつことを奪われた人々の証言

優生手術に対する謝罪を求める会【編】
現代書館(2003-09-10出版)
ISBN:4768468616

副題は、子どもを持つことを奪われた人々の証言。法律は母体保護法という名に変わったが優生思想や政策はどうなっているか。人間の尊厳の尊重するとは、どうあることか。
優生思想、堕胎罪の撤廃を求める活動体「SOSHIREN・女(わたし)のからだから」が原動力になった本に『「母性」を解読する―つくられた神話を超えて』(グループ母性解読講座編、有斐閣)がある。

book 悲しいけれど必要なこと―中絶の体験

マグダ・ディーンズ;加地永都子
晶文社(1984-07出版)
ISBN:4794959397

妊娠中絶は、絶対的な必要性から生ずる痛ましい、両面価値をもつ出来事である。この視点で男性権力社会で女たちをねじ伏せる「中絶許可・中絶禁止」を問い直す1984年の書。この状況を変えなければならない。

母性をつくりなおす 母性をつくりなおす

バーバラ・K・ロスマン【著】、広瀬洋子【訳】
勁草書房(1996-01-30出版)
ISBN:4326601043

父系継承の仲介人ではない母とは、母性とは。母性の中身は愛情であって、血縁ではない。代理母などの生殖技術も考える。「おかあさん」と呼ばせなくてもいい関係は、言葉を選びなおせる世界でもある。

死と拒絶―安全でない人工妊娠中絶と貧困 『死と拒絶―安全でない人工妊娠中絶と貧困』

IPPF

望まない妊娠に直面し、生命に関わる影響を受ける女性は年間1900万人。政治に支配される女性の身体。中絶で死亡するか多大に健康を害する女性の97%は世界の最貧国に住んでいる。IPPF(国際家族計画連盟)がていねい簡潔にまとめた報告と提案。


女を取り巻く世界

生物多様性の保護か、生命の収奪か―グローバリズムと知的財産権 生物多様性の保護か、生命の収奪か―グローバリズムと知的財産権

ヴァンダナ・シヴァ【著】、奥田暁子【訳】
明石書店(2005-11-30出版)
ISBN:4750322342

知的財産や特許とは誰のためのものか。多国籍企業が種子を独占したことで、インドでは毎年数千人もの農民が自殺しているという。では医薬品ではどうか。テロの土壌は故意につくられている。

国際分業と女性―進行する主婦化 国際分業と女性―進行する主婦化

マリア・ミース【著】、奥田暁子【訳】
日本経済評論社(1997-11-30出版)
ISBN:4818809543

買春は性暴力である。「女性」や「途上国」は植民地である。景気の調節弁として安上がりの労働を期待されている人は、すべて「主婦」である。男性もまた主婦化の波の中にいる。先に刊行された『世界システムと女性』(藤原書店)では、3人の女性著者共作で農民女性の視点からの世界を読み解かせてくれる。

「対テロ戦争」と現代社会 「対テロ戦争」と現代世界

木戸衛一【編】
御茶の水書房
ISBN:4275005015

「根気強い正義をもって暴力に対抗していく」とブッシュ大統領が演説して喝采を浴び、「対テロ戦争」が強行された。この文字面だけはまっとうな正義の裏で何が起きているか。学者や科学者は何ができているか。女性解放はどうなるのか。口をふさぐとどうなるのか。

世界人口白書2006:希望への道―女性と国際人口移動 『世界人口白書2006:希望への道―女性と国際人口移動』

国連人口基金、日本語版制作は財団法人ジョイセフ(家族計画国際協力財団)

 毎年世界の女性の現状を紹介し、女性の尊厳が保障される政策作成の課題を紹介している。2005年版のタイトルは、「平等の約束:ジェンダーの公正、リプロダクティブ・ヘルス そしてミレニアム開発目標」、2004年版は「カイロ合意の10年:人口とリプロダクティブ・ヘルス─貧困に終止符を打つための地球的取り組み」であった。

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