「戦後日本」を問い直す――マジョリティの軌跡がそのまま歴史であるわけではない
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| 『半難民の位置から―戦後責任論争と在日朝鮮人』
徐京植【著】 影書房(2002-03-25出版) ISBN:4877142878
在日朝鮮人である著者は、「半難民」という位置から、「国民」であること、「日本人」という存在、戦後日本社会、そして在日朝鮮人を論じ、植民地支配と世界戦争がもたらした歴史性と、その中での「責任」の問題に向き合う思考を開示している。表現者であり思想家でありアクティヴィストでもある著者のことばには、「国民」と「責任」をめぐる高密度な思考が詰まっている。
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『開拓農民の記録―日本農業史の光と影』
野添憲治【著】 社会思想社(1996-06-30出版)[入手不可] ISBN:4390115901
敗戦後、「難民」として日本へやってきた旧「満洲移民」や農家の次三男たちが入植した戦後開拓地は、一つの「棄民」の場所でもあった。都市に「難民」があふれ社会不安の種にならないようにと荒蕪地に入植させたこの政策は、食糧対策であるという表向きの説明の背後に、窮民の都市からの下放という性格をもった社会政策でもあった。
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| 『夕凪の街 桜の国』
こうの史代【著】 双葉社(2004-10出版) ISBN:4575297445
「被爆者」は戦後という時代をどう生きたのか。「被爆」という経験は原爆投下に直面した一回きりの出来事であったかもしれないが、「被爆者」を生きるということは、差別に耐え、いつ発症するともしれぬ放射線障害におびえるばかりでなく、大切な家族が二世代、三世代と放射線被曝の影響に曝されることを意識しながら生きることでもあった。その「被爆者」の戦後を、せつない“文体”で描いたまんが作品。
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| 『山谷
やられたらやりかえせ』
山岡強一【著】 現代企画室(1996-01-13出版) ISBN:4773895179
山谷・釜ヶ崎という「寄せ場」から日本近代史、戦後史を根底的に問う思考が生まれている。山岡は山谷争議団のリーダーとして運動を牽引する一方、冷静な目で「寄せ場」をめぐる日本資本主義の構造を観察し分析していた。映画「山谷 やられたらやりかえせ」の監督として筑豊の炭坑労働・強制労働に遡って寄せ場史を考える視点を提出したが、暴力団の凶弾に倒れた。
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| 『証言 冷たい祖国―国を被告とする中国残留帰国孤児たち』
坂本龍彦【著】 岩波書店(2003-08-28出版) ISBN:4000013971 |
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| 『「つきあい」の戦後史―サークル・ネットワークの拓く地平』
天野正子【著】 吉川弘文館(2005-04-01出版) ISBN:4642079408 |
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| 『でもわたしには戦が待っている―斎藤和(東アジア反日武装戦線大地の牙)の軌跡』
東アジア反日武装戦線への死刑・重刑攻撃とたたかう支援連絡会議【編】 風塵社(2004-05-19出版) ISBN:4776300060 |
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| 『在日外国人―法の壁、心の溝』
田中宏【著】 岩波書店(2003-02-14出版) ISBN:4004303702 |
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| 『無縁声声―日本資本主義残酷史』
平井正治【著】 藤原書店(1997-04-30出版) ISBN:4894340658 |
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| 『六ケ所村の記録―核燃料サイクル基地の素顔』
鎌田慧【著】 講談社(1997-05-15出版)[絶版] ISBN:4062635062 |
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| 『帰国運動とは何だったのか―封印された日朝関係史』
高崎宗司・朴正鎮【編著】 平凡社(2005-05-10出版) ISBN:4582454321 |
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『出ニッポン記』
上野英信【著】 社会思想社(1995-04-30出版)[入手不可] ISBN:4390115316 |
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『三里塚アンドソイル』
福田克彦【著】 平原社 (2001-10-15出版) ISBN:4938391260 |
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