歴史認識――過去の事実とどう向きあうか
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| 『日本人の戦争観―戦後史のなかの変容』
吉田裕【著】 岩波書店(2005-02-16出版) ISBN:4006031076
1945年以来の「戦後日本」における「日本人の戦争観」を、世論動向、大衆読物、社会思想、社会運動などから立体的に構成した著作。とくに戦争観に関し外向きと内向きの「ダブル・スタンダード」が存在したという指摘は重要であり、今日の靖国問題を考える上でも大きな示唆を与える。
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| 『「歴史認識」論争』
高橋哲哉【編】 作品社(2002-10-15出版) ISBN:4878934913
「従軍慰安婦」問題、戦後補償、戦争責任、植民地支配、歴史修正主義、そして日本近代の理解など、近年の「歴史認識」をめぐる諸問題を凝縮して一冊にまとめた概説書。しかし概説書のレベルにとどまらず、現在の議論の最前線をレベルを落とさずにまとめている点で高度な本でもある。 |
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| 『遺族と戦後』
田中伸尚・田中宏・波田永実【著】 岩波書店(1995-07出版) ISBN:4004303990
歴史認識の問題については、「靖国」が一つの焦点をなしているといってもよいだろう。その「靖国」的なものを支える日本遺族会と、戦争被害者援護行政についてまとめた一冊であり、密度が濃く非常に勉強になる。新書本であり読みやすいので、まずは手にとっていただきたい。
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| 『天皇の逝く国で』
ノーマ・フィールド【著】、大島かおり【訳】 みすず書房(1994-02-10出版) ISBN:4622036479
国体の際日の丸を焼いた沖縄読谷村の知花昌一、自衛官であった夫の靖国合祀に異議を唱えた山口県の中谷康子、昭和天皇の戦争責任に言及して右翼に狙撃された元長崎市長の本島等という3人の人物を取り上げ、国家や戦争、死者とのかかわりの問題を魅力的な文体と考察で追った書。
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| 『裁かれた戦時性暴力
- 「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」とは何であったか』
「戦争と女性への暴力」日本ネットワ−ク・西野留美子・金富子【編】
白澤社 (現代書館)(2001-10出版) ISBN:4768479022 |
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| 『アメリカの中のヒロシマ<上><下>』
ロバ−ト・ジェ−・リフトン;グレッグ・ミッチェル【著】 岩波書店(1995-11出版(上)、1995-12出版(下)) ISBN:4000000675(上)、4000000683(下)
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| 『靖国の戦後史』
田中伸尚【著】 岩波書店(2002-06出版) ISBN:4004307880 |
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| 『未来をひらく歴史―日本・中国・韓国=共同編集 東アジア3国の近現代史』
日中韓3国共通歴史教材委員会【編著】 高文研(2005-05-26出版) ISBN:4874983413 |
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| 『コメンタール戦後50年〈別巻〉/もうひとつの戦後へ』
コメンタール戦後50年編集委員会【編】 社会評論社(1996-02-29出版) ISBN:4784505393 |
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反戦平和の戦後経験――冷戦、そして戦争に抗する想像力と行動の歴史
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『コメンタール戦後50年〈第4巻〉/反戦平和の思想と運動』
吉川勇一【編】 社会評論社(1995-07-30出版) ISBN:4784505342
戦後50年の段階で編まれた反戦平和運動史の重要文献アンソロジーであり、ストックホルム・アピールから平和問題談話会、声なき声の会、ベトナム反戦運動を経て80-90年代の「反戦平和」の思考まで、編者一流の目配りでまとめられている。長年の運動経験に裏づけられた編者の解説からも得るところが大きい。
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| 『米軍と農民
- 沖縄県伊江島』
阿波根昌鴻【著】 岩波書店(1996-02出版) ISBN:4004111048
米軍に島の大半を接収され、住居と農地を強制的に奪われた沖縄県伊江島。この伊江島で反基地闘争を続けた著者による闘争報告。米軍によって次々と出される「禁止」「命令」「布告」に対し、住民はぎりぎりの非暴力不服従抵抗の思想と行動を生み出す。ときにユーモラスにそれを語る著者の思想は、伊江島の非暴力闘争を支える柱でもあった。同じ岩波新書に『命どぅ宝』もある。
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| 『「難死」の思想』
小田実【著】 岩波書店(1991-12-16出版)[絶版] ISBN:4002600890
ベトナム戦争に反対した反戦市民運動「ベトナムに平和を!市民連合(ベ平連)」の代表であった作家小田実の重要論文集。ここに凝縮された著者の思考は「難死」の思想、「加害/被害」論など、当時とそれ以後の反戦平和運動、さらにはジャンルを超えて諸社会運動に共有されたパラダイムのありかを端的に示している。「反戦平和」の思想と運動はこの思考を抜きに考えることはできない。
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| 『となりに脱走兵がいた時代―ジャテック、ある市民運動の記録』
関谷滋・坂元良江【編】 思想の科学社(1998-05-15出版) ISBN:4783600929
ベ平連が取り組んだ米軍の脱走兵援助活動を30年後にふり返った回想集。街頭で機動隊とぶつかる運動と同時に、「人民の海」の中を泳ぎ渡らせながら、アメリカ青年たちをスウェーデンやフランスに逃がし、また基地内での「反軍」運動を支援する活動があったことを生き生きとした文体で伝える、いまなおアクチュアリティを失わない生きた経験を目にすることができる。
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『新版・沖縄・反戦地主』
新崎盛暉【著】 高文研(1995-11-15出版) ISBN:4874981690 |
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| 『沖縄の女たち
- 女性の人権と基地・軍隊』
高里鈴代【著】 明石書店(1996-08出版) ISBN:4750308056 |
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『平和の論理と戦争の論理』
久野収 岩波書店(1982-08出版)[絶版] ISBN:4000020234 |
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| 『開かれた「パンドラの箱」と核廃絶へのたたかい―原子力開発と日本の非核運動』
原水爆禁止日本国民会議・21世紀の原水禁運動を考える会【編】 七つ森書館(2002-07-31出版) ISBN:4822802574 |
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| 『「原爆の図」
- 描かれた<記憶>、語られた<絵画>』
小沢節子【著】 岩波書店(2002-07出版) ISBN:4000227254
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| 『「声なき声」をきけ―反戦市民運動の原点』
小林トミ【著】、岩垂弘【編】 同時代社(2003-06-02出版) ISBN:4886835015 |
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| 『鶴見良行著作集<2>
ベ平連』
鶴見良行【著】 みすず書房(2002-06-20出版) ISBN:4622038129 |
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| 『兄弟よ、俺はもう帰らない
- ベトナム戦争の黒人脱走米兵手記』
テリー・ホイットモア【著】、リチャード・ウェーバー【編】、吉川勇一【訳】 第三書館(1993-03出版)
ISBN:4807493140 |
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| 『市民運動の宿題
- ベトナム反戦から未来へ』
吉川勇一【著】 思想の科学社(1991-09出版) |
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| 『銃後史ノート戦後篇<8>
- 全共闘からリブへ 1968.1〜1975.12』
女たちの現在を問う会【編】 インパクト出版会(1996-07-25出版)
ISBN:4755400570 |
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『派兵時代の反戦思想
- PKO・国連・憲法・天皇制』
反戦・平和運動研究会【編】 軌跡社(社会評論社)(1991-10出版) |
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| 『イラク「人質」事件と自己責任論―私たちはこう動いた・こう考える』
佐藤真紀・伊藤和子【編】 大月書店(2004-07-01出版) ISBN:4272210807 |
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| 『街から反戦の声が消えるとき―立川反戦ビラ入れ弾圧事件』
宗像充【著】 樹心社(2005-01-25出版) ISBN:4434057529 |
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