計算統計 II 〈12〉 - マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺

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計算統計 II 〈12〉 - マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺

  • ISBN:9784000068529
  • NDC分類:417

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内容説明

マルコフ連鎖モンテカルロ法は,近年の計算統計学で最大の話題のひとつであり,統計科学のさまざまな分野で用いられる必須の道具となっている.マルコフ連鎖モンテカルロ法および逐次モンテカルロ法の周辺について基本を解説し,さらにベイズ推定,経済時系列解析,金融,空間統計,ロボティクスなど具体的な応用について述べる.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

目次

編集にあたって┴第1部 マルコフ連鎖モンテカルロ法の基礎(伊庭幸人)┴1 はじめに┴2 マルコフ連鎖モンテカルロ法とは┴2.1 小さなモデル┴2.2 メトロポリス法の適用┴2.3 サイズが大きくなると┴2.4 連続変数のメトロポリス法┴2.5 ギブス・サンプラー┴3 基本原理から具体的なアルゴリズムまで┴3.1 次元の呪い┴3.2 静的なモンテカルロ法の一般形┴3.3 静的なモンテカルロ法の限界┴3.4 なぜマルコフ連鎖を使うのか┴3.5 マルコフ連鎖と定常分布┴3.6 定常分布への収束の証明┴3.7 詳細釣り合い条件┴3.8 メトロポリス法とメトロポリス・ヘイスティングス法┴3.9 ギブス・サンプラー(熱浴法)┴3.10 ギブス・サンプラーと階層モデル┴3.11 そのほかの方法┴3.12 マルコフ連鎖の組み立て方┴3.13 アルゴリズム設計上の注意点┴3.14 実際に使う前に 収束の判断,乱数,ほか┴4 分布から分布族へ┴4.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法の2つの悩み┴4.2 シミュレーテッド・アニーリング┴4.3 アニーリングから拡張アンサンブルへ┴4.4 レプリカ交換モンテカルロ法┴4.5 多重和・多重積分の計算(初級篇)┴4.6 多重和・多重積分の計算(中級篇)┴4.7 積分の道と交換の道(上級篇)┴4.8 ラテン方陣の個数を計算する┴付録┴1 定常分布への収束の証明(本文の続き)┴2 遷移行列の固有値問題┴3 パーフェクト・シミュレーション┴4 条件付き密度を利用した多重積分法の導出┴参考文献┴第2部 マルコフ連鎖モンテカルロ法の空間統計への応用(種村正美)┴1 空間統計とは?┴2 マルコフ連鎖モンテカルロ法の空間統計における役割┴2.1 配置図データに対する個体間相互作用の尤度推定┴2.2 2次モーメント量による統計的診断┴3 ギブス点過程のMCMCシミュレーション法┴4 MCMCシミュレーションによる尤度関数の推定法┴4.1 反発型相互作用ポテンシャル族に対する近似尤度┴4.2 反発力の強さを測る┴5 MCMCシミュレーションの収束判定法┴5.1 Gelman-Rubinの方法┴6 配置図データ解析の実際┴6.1 反発型相互作用ポテンシャル族による解析例┴6.2 Soft-Coreポテンシャル族による解析例┴7 方向データの解析┴7.1 方向相互作用ポテンシャルモデルと尤度関数┴7.2 厳密に尤度関数が計算できるモデル┴7.3 シミュレーション・データに対する尤度法の確認┴7.4 実データの解析例 アミノ酸配列データから相互作用を測る┴8 まとめと今後の展望┴参考文献┴第3部 マルコフ連鎖モンテカルロ法の基礎と統計科学への応用(大森裕浩)┴1 はじめに┴2 ベイズ推論とは┴2.1 ベイズ推論の例┴2.2 ベイズの定理┴2.3 ベイズ推論┴2.4 無情報事前分布┴3 マルコフ連鎖モンテカルロ法┴3.1 ギブス・サンプラー┴3.2 メトロポリス-ヘイスティングスアルゴリズム┴3.3 事後分布に基づく推論┴4 事後分布への収束の診断┴4.1 標本の時系列プロット┴4.2 母平均の差の検定(Gewekeの方法)┴4.3 標本自己相関関数のプロット(コレログラム)┴4.4 非効率性因子┴4.5 多重連鎖に基づく診断┴5 回帰分析へのマルコフ連鎖モンテカルロ法の応用┴5.1 回帰モデル┴5.2 打ち切り回帰モデル(トービットモデル)┴5.3 プロビットモデル┴5.4 見かけ上無関係な回帰モデル┴参考文献┴第4部 マルコフ連鎖モンテカルロ法の経済時系列モデルへの応用(和合肇・大森裕浩)┴1 時系列モデルのベイズ分析┴1.1 はじめに┴1.2 時系列モデルの定式化┴2 状態空間モデル┴2.1 カルマン・フィルタ┴2.2 シミュレーション・スムーザ┴2.3 ベイズ推論の例┴3 単位根と共和分のベイズ分析┴3.1 ベイズの観点からの単位根モデル┴3.2 ARMA-GARCH回帰モデルにおける定常性の検定┴3.3 パラメータとξの事後密度を得るためのMCMC┴3.4 共和分のベイズ分析┴3.5 事前分布の定式化と事後分布の導出┴3.6 HPDI法を用いた共和分ランクの検定┴4 ベイジアン因子分析モデル┴4.1 因子モデル構造の定式化┴4.2 k因子モデルでのMCMC法┴4.3 因子数についての完全ベイズ推定┴4.4 モデル不確実性を表すその他の方法┴4.5 尤度と情報量規準┴5 ストカスティック・ボラティリティ変動モデル┴5.1 基本的SVモデル┴6 円滑推移自己回帰モデル┴6.1 STARモデルのベイズ分析┴6.2 単変量SVモデル+LSTAR構造┴7 おわりに┴参考文献┴補論A 逐次モンテカルロ法入門(伊庭幸人)┴補論B モンテカルロフィルタを用いた金利モデルの推定(佐藤整尚・高橋明彦)┴索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Józef Klemens Piłsudski

1
各著者の得意分野に応じて違う切り口で解説しているため, 重複する内容もあるのだが多面的に MCMC について見ることができる. MCMC というとベイズ統計の観点からのみの本が多いなかでこれは面白かった (自分がそういう本しか読んでないだけかもしれない) ベイズ統計では Bayesian Data Analysis というのが有名で、ベイズ統計=MCMCではないが、MCMCはベイズ統計の問題を解くのによく使われるので合わせて読みたい。英語だけど。2016/09/27

shin_ash

1
皆さんの評判通り伊庭先生のⅠ章は分かりやすい。もちろんキッチリ理解できている訳ではないが、MCMCの考え方が何となく理解できた様な気がする。他の章は応用分野による解説で前半の入り口の部分は分かりやすいものの、専門的な部分になると急激に難易度が上がり、表面上の雰囲気レベルの理解さえ困難であった。Ⅱ〜Ⅳ章はともかく、皆さんのおっしゃる様に、この本は伊庭先生のⅠ章マルコフ連鎖モンテカルロ法の基礎と補論A逐次モンテカルロ法入門だけでも十分購入の価値がある良書だと思います。2016/07/30

篠突く雨

0
一章と補論Aだけを読んだ2016/06/23

Rose finch

0
本書がわかりやすいことを理解したからといって、本書を理解したとは限らないのだよ2015/11/22

よしてつ

0
はじめのほうわかりやすい2008/04/21

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