内容説明
コロニー連合は、兵士と植民者の供給を頼っていた地球に関係を断たれた。このままでは防御を失った人類の惑星は、技術力に欠ける地球も含めて、30年で絶滅する――そのころ、コロニー防衛軍のハリー・ウィルスンは、外交団の一員として、ろくでもない任務に追われていた。しかし、その奮闘により、連合と地球との関係に希望が見えてきたとき、謎の敵が攻撃を仕掛けてくる……。陰謀渦巻くシリーズ第5弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
32
「第83回海外作品読書会」バラエティに富んだ個々ののエピソードを描きながら一つのストーリーを形成していき、まるでスタトレDS9の様なTVシリーズを観ている気分になるのは作者の狙い通りでそれは大いに成功している。続きが気になって仕方ないんでグッドタイミングの「終わりなき戦火」を早く読みたい。しかしさすがのジョン・スコルジーもこれを書いた時点ではカブスのWS制覇は予想できなかったようでちょっと面白い。 2017/03/26
宇宙猫
22
★★★★★ 6巻が出るまで待ってて、やっと読めた。主人公が変わったし、戦争ものから外交ものに変わったから雰囲気もかわてるけど面白さは相変わらず。2017/04/14
もち
18
「二度とやらないでくれよな。あんなふうに死にかけたりするのは」◆絶望的な状況下へ捨て駒のように配される、オンボロ船の外交団。無法コロニー、犬探し、無人襲撃機、高高度降下――。ハリーや名家出身の副大使・ハートは、機転と能力だけで生き延びていく。■シリーズ第5作。異なる視点で多くの事件を描く連作形式で、底知れぬ陰謀を浮かび上がらせる。血も涙もない人体改造に震え、犬の救出劇に大笑いし、犠牲伴う脱出作戦に涙する。一直線の長編にはない、バラエティ豊かな味わい。2020/03/29
わたなべよしお
17
面白いのだけれど、この連載短編みたいな手法はちょっと読みにくいかな。もちろん、だんだんと大きな構図が見えてきて、ラスト、地球上空でクライマックスを迎える。とはいえ、「5巻」と「6巻」で一つのストーリーなので、今作はまだまだ途中です。2023/01/07
ワッピー
14
こらぁ~こんなところで話を切るなぁってところですね。オイボレ団の生き残り、ウィルソンを主人公の一人に据えて、コロニー連合とフェニックスの断絶以降の世界を描きます。二流のチームとみなされていた外交官アブムウェたちが次第に認められていく様子、無法コロニーをめぐる陰謀などページを惜しまず書き込まれ、大きな絵が完成していくところで、コメント冒頭です。スコルジーの書くキャラは皆魅力的ですが、ワッピー的にはプロフェッショナルを貫いたソフィア・コロマ船長に第一に花を捧げたいところ。「ハリーの災難」も楽しめました。2013/12/14