内容説明
1950年代に日本全国で「貸本」文化が興隆する。60年代に「古本」文化に移行するが、その渦中を生きた著者の古本文化論。
目次
第1部(『高野書店古書目録』;貸本屋の広がりと全国的読者;『目録』のコンテンツ ほか)
第2部(貸本研究会への参加;貸本屋高野文庫開業;電柱広告とマンガカバー ほか)
第3部(古本屋高野書店;古本屋の成長と衰退;古本屋としてのスタート ほか)
著者等紹介
高野肇[タカノハジメ]
1945年、満州に生まれる。1963年、古本屋高野書店に入店。1978年~1980年、神奈川古書組合理事に就任。2004年~2005年、神奈川古書組合理事に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rbyawa
1
j076、戦前の本屋の本を読みたかったものの戦後の書店さんで漫画全盛時代の貸本屋として始まり、それが下火になった頃に古本屋にシフト、1960年代に三島由紀夫から始まった文学ブームに乗り、ブームが加熱バブルとなる前に撤退、地方の文字資料文献へと手を出したという…ここまで来ると由緒正しい書店さんと言ったところかな、現在もっとも研究が難航してるのは貸本屋時代だそうであー、漫画本だから軽く見られるのもあるのかもね…いつの時代も娯楽関係は低く見られるから大変だよなぁ…。当時の貸し漫画本はのちにすごい高騰したとか…。2019/07/14
poefan
0
高野さんと小田さんの絶妙の対談。読みやすさの裏に眠る、失われた歴史。2013/02/17
笛吹岬
0
別の同名古書店と勘違いして購入。貸本屋を使った経験がないので、ピンと来ないところもあるが、貴重な聞き書きであろう。2012/07/21
Bibliotheca
0
小田原は銀座通りで営む古書店のこれまでの来歴。神奈川県の貸本屋の盛衰記たる側面もある。「出版人に聞く」シリーズではこれが一番クセがなく面白いと思う。本が幅広い世代に旺盛に読まれていた時代は完全に過去の記憶となってしまうのか。2012/08/19