地球から描くこれからの開発教育

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地球から描くこれからの開発教育

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  • サイズ A5判/ページ数 352p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794807625
  • NDC分類 375

内容説明

「開発教育」は、従来は「北」の市民を対象に、南北問題をはじめとする地球規模の諸問題についての理解を深め、解決のために参加し行動する態度を養成する教育活動として描かれてきた。本書は、この解釈そのものをめぐる近年の多様な議論も紹介しつつ、開発教育の未来像を私たち自身の「地域」から問い直そうとするものである。

目次

第1章 多文化の共生
第2章 「農」を中心とした学びの共同体づくり
第3章 環境と開発
第4章 地域からの経済再生
第5章 市民意識の形成と市民参加
第6章 子ども・女性の参加
第7章 ネットワークづくり

出版社内容情報

世界の貧困や格差などの開発問題に取り組んできた開発教育には、国際協力活動を促すための教育活動、というイメージがある。確かに日本で取り組みが始まった1980年代初頭は、途上国の開発問題を「知り」、「自分たちにできることを考え」、そのうえで「行動する(=国際協力)」というプロセスが主流であった。しかし80年代以降、私たちの経済的豊かさの背後にあるものとしての途上国の現実がメディアを通じて明らかにされ、「行動する」にはまず自らを含めた「人間の価値観と生活を変える」ことが重要であるとの認識が広がっていった。
しかしながらそうした変革と行動の実践はなかなか難しい。近年の開発教育は、この「変革と行動」の内容、さらにはその方法の問い直しをも含めて開発問題に取り組んできたといえる。そして90年代以降、そうした「価値観と生活の変革」を伴いつつ、開発問題を自らの問題として捉えてゆく開発教育の具体的なあり様の一つとして注視されるようになったのが、本書が提示する「地域」である。
本書は、「世界の開発問題→自分たちに何ができるか→地域で活動」という図式から地域を捉えるのではなく、「開発問題=私たちの地域の問題」という一体的視点に立ち、世界・日本の各地域で行われている課題解決への取り組みに具体的な「行動」と「学び」の方向性を見出し、各地の取り組みをつなぐ動きの中から「これからの開発教育」の方向性を描こうとするものである。
本書ではまず序論において、「私たち自身の地域の問題」とは何か、また「持続可能な開発」と教育との関わりを捉え直す。本論各章では各地での「開発問題=地域の問題」に関する多様な実践を、「多文化共生」「農」「環境」「経済再生」「市民参加」「女性・子ども」「ネットワーク」という七つの観点からまとめてみた。各章は総論と事例からなり、事例の総数は18にも上る。これまで開発教育に携わってきた方々、地域で様々な実践を続けている方々、これから地域活動に関わっていこうとしている方々にとって、「地域という足元から開発問題をみつめ、自分たちにできることを考え、行動する」視点の重要性を改めて問い、これからの社会と教育のあり様を描いてゆくための一冊となることを願っている。(編者一同)