基礎適応制御 - 理論,実装,応用

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基礎適応制御 - 理論,実装,応用

  • 著者名:水野直樹
  • 価格 ¥3,190(本体¥2,900)
  • コロナ社(2021/12発売)
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  • ISBN:9784339032352

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内容説明

1980年代に確立された適応制御理論の代表的手法を取り上げ,その基礎理論,応用上の問題を解決する設計法の拡張,応用に先立つ実装手法やその注意点,応用例とその有効性まで広く解説し,理論的発展や将来の展望も述べた。

目次

1.はじめに
1.1 本書の構成
1.2 適応制御系の位置づけ
1.3 アドバンスト制御としての「適応制御系」
1.4 適応機能の実現から見た「適応制御系」

2.適応制御の原理と方式
2.1 ゲインスケジューリング制御系
2.2 モデル規範形適応制御系(MRACS)
2.3 セルフチューニングレギュレータ(STR)

3.適応系における安定性理論と正実関数の役割
3.1 リアプノフの直接法
3.2 ポポフの超安定論
3.3 正実性の条件と正実性の補題

4.適応則の導出と誤差モデル
4.1 連続時間適応則の導出
4.2 離散時間適応則の導出

5.適応制御系の基本設計法
5.1 連続時間モデル規範形適応制御系の設計法
5.2 離散時間モデル規範形適応制御系の設計法
5.3 最小分散形セルフチューニングレギュレータの設計法
5.4 MRACSとSTRの関係
5.5 適応制御系の理論的安定性と適応機構

6.設計法の展開
6.1 非最小位相系に対する適応制御系の設計法
 6.1.1 適応観測器を用いた連続時間適応極配置制御系の設計法
 6.1.2 連続時間系の離散時間モデルと零点
 6.1.3 離散時間適応極配置制御系の設計法
 6.1.4 一般化最小分散制御方式と組み合わせた適応制御系
6.2 離散時間モデルの再検討と適応制御系の設計
 6.2.1 δモデルに基づく適応制御系の設計
 6.2.2 極限零点モデルに基づく適応制御系の設計
 6.2.3 近似離散時間モデルの特性とむだ時間+ARモデル
6.3 外乱を考慮した適応制御系の設計法
 6.3.1 確定外乱の存在と適応アルゴリズムの修正
 6.3.2 不感帯をもつ適応アルゴリズム
 6.3.3 推定パラメータの存在領域を制限する適応アルゴリズム
 6.3.4 適応アルゴリズムの動特性を修正する手法
 6.3.5 外乱の存在下での適応アルゴリズムの安定性
 6.3.6 内部モデル(積分器)の導入による外乱の抑制
 6.3.7 フィードバックループの追加による外乱の抑制
 6.3.8 フィードバックループ修正と外乱抑制フィルタを併用した手法
 6.3.9 外乱特性を推定する手法
6.4 むだ時間と適応制御系の設計法
 6.4.1 プラントの入力表現に基づく離散時間モデル規範形適応制御系の設計法とその未知むだ時間系への拡張
 6.4.2 むだ時間推定を含む最小分散形セルフチューニングレギュレータ
 6.4.3 プラントの分解表現を用いた未知むだ時間非最小位相系に対する離散時間モデル規範形適応制御系の設計法
6.5 非線形系に対する適応制御系の設計法

7.基礎適応制御手法の実システムへの応用例
7.1 サーボ系への応用例
7.2 冷凍プロセスへの応用例
7.3 非線形適応制御手法のDDロボットへの応用例

8.適応制御理論と実装の間
8.1 理想状態の適応制御系とその実現
8.2 シミュレーションによる評価と限界
8.3 適応制御装置実現における問題点と対策
 8.3.1 制御系の構造と実現問題
 8.3.2 連続時間適応制御系の実現
 8.3.3 離散時間適応制御系の実現
 8.3.4 制御系実現における時間管理
 8.3.5 適応制御における信号処理
8.4 応用例における諸問題への対処例
8.5 過去に製品化された適応制御装置の例
8.6 基礎適応制御理論の実装から応用のガイドラインへ

9.基礎適応制御理論応用のガイドラインとケーススタディ
9.1 適応制御系の設計とその指針
9.2 適応制御における設計仕様とその制限
9.3 制御対象のモデルとその有効範囲
9.4 適応制御における制御則の選定
9.5 パラメータ推定アルゴリズムの選定
9.6 適応制御系の実装手法
9.7 ケーススタディ
 9.7.1 ばね成形機の制御問題
 9.7.2 ばね成形機の加工機構
 9.7.3 製品長変動要因の解析
 9.7.4 制御用時系列モデルの作成
 9.7.5 最小分散制御系の設計
 9.7.6 適応最小分散制御系の設計と実機への応用

10.基礎適応制御理論の今後の展開可能性と限界
10.1 設計理論の新潮流
10.2 安定性解析の考え方と「適応制御」
10.3 適応制御系実装の変遷と今後の可能性

付録
付録A 信号ベクトルのP.S.性と入出力信号の周波数成分について
付録B 状態変数フィルタと制御対象の非最小実現
付録C 連続時間モデル規範形適応制御系の漸近安定性
付録D 離散時間モデル規範形適応制御系の漸近安定性
付録E 外乱に対する不感帯の設計と安定性
付録F 適応制御システムのシミュレーション

おわりに
引用・参考文献
索引