内容説明
オランダの東洋探検船団の一隻、リーフデ号に乗り込んだ英国人ウイリアム・アダムスは、1600年4月19日、豊後水道の臼杵に漂着した。足掛け3年の過酷な航海の果て、同船の乗組員110人は24人の生存者を数えるのみであった。航海長アダムスは天下統一をめざす家康に目をかけられ、艦載の大砲を関ケ原へと運ぶ――。海洋小説の第一人者である著者畢生の超大作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
38
私の好きな直木賞作家の白石一郎氏の作品という事でやっぱり読みやすく面白いです。イギリス生まれのウィリアム・アダムスはオランダに渡り五隻からなる東洋探検船団に航海長として乗り込みます。まず、日本までにたどり着く過程ですが、正直いってたくさんの死者を出し、とてつもない旅であったことを、白石氏が克明に描き出しています。そして、日本に到着後、様々な人に出会い、特に徳川家康にも高く買われて重用されます。たどり着いたのが関ヶ原の戦いの半年前という事で、それに主人公達も関わったようです。下巻も楽しみです。2017/12/25
kawa
34
先日、伊豆・伊東で宿泊旅館の直ぐ近くに三浦按針(ウイリアム・アダムス/イギリス人)による「日本初 洋式帆船建造」を記念するメモリアル・パークがあり、興味を覚えての本書。これが大当たりの面白さ。オランダ船による大西洋、マゼラン海峡を経て太平洋横断、日本漂着の大冒険航海の前段。その日本は関ケ原の戦い前夜で、家康への謁見からまるで小説のような展開。江戸幕府成立前夜のこの国の様子が、外国人の目から描かれる展開が新鮮。彼らに対する日本で布教中のポルトガル・スペインのカソリック神父の敵視姿勢も読みどころ。下巻へ。2026/10/15
BlueBerry
27
苦難の航海の様子だった。淡々と書かれていて読みやすかった。感動とかワクワクは少なめでその点は物足りなかった。2013/08/24
ちゃま坊
16
1600年、関ヶ原の戦いの年。日本に漂着したオランダ人とイギリス人がいた。後に、家康の外交顧問となったヤン・ヨーステンと三浦按針。先に来ていたポルトガル、スペインとは対立関係にあった。家康は「貿易は歓迎するが、布教は国家の危機」と判断し、 プロテスタント(オランダ・イギリス)を採用し、カトリック(ポルトガル・スペイン)を排除した。つまり鎖国から明治維新までの日本史に大きく影響する話。遭難ともいえる航海の時間が長い。★★★2026/09/21
りょ
9
三浦按針の生涯を書いた本作。上巻はイギリス人でオランダの船に乗り日本にたどり着いたウィリアム・アダムスが西洋帆船を建造するまでの話。オランダを出て、日本に漂着するまでの過酷な船旅が読みごたえあり一気に読んでしまいました。インド経由ではなく、太平洋周りを選ぶしかなく、多数の死者と年月をかけて日本に「漂着」したアダムスたち。三浦按針って何となく名前しか知らなかったので、こんな苦労をして日本にたどり着いたのかと勉強になりました。日本名になった経緯、一緒に漂着した仲間たちはどうなるのか下巻が気になります。2018/04/28




