内容説明
日本は、日中戦争で悪化したアメリカとの関係を修復し、アジアでの勢力をさらに広げようとしていた。一方、ドイツは、ソ連の広大な土地を手に入れるため、独ソ戦をもくろんでいた。それぞれの思惑から、日独両国は軍事同盟を結ぶが、その結果、日米関係はさらに悪化し、ついに太平洋戦争が勃発。日本は世界大戦の渦に巻きこまれていく。
目次
第5部 運命の選択(破天荒な構想 三国同盟 独英、空の死闘 ルーズベルト三選 大戦前夜 虚実のかけひき)
第6部 開戦(独ソ開戦 四方の海 東条の登場 ハル・ノート 新高山登れ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
入江
6
面白いと言ったら御幣があるかもしれませんが、この巻は面白いです。戦争を回避しようとみんなが必死になっているのに、蟻地獄のように引きずりこまれていく。松岡洋右の本音(本性?)を知りたいですね。2017/05/13
MIRACLE
0
小説家が週刊ヤングジャンプに五年にわたって連載した戦争の昭和史(全五巻)。第三巻は1940年7月から1941年12月までを扱う(登場する首相は米内光政、近衛文麿、東条英機。敬称略)。本巻では日独伊三国同盟、日ソ中立条約の締結、日米交渉の決裂から真珠湾攻撃までを扱っている。筆者が松岡洋右の手腕を高く買う一方、木戸幸一の保身を断罪している(227、289頁)。軍隊の存在意義は戦うことである。だが、日本の統治機構は軍人を政府の要職につけていた。そのため、戦争以外の選択肢(退却や講和など)がなくなってしまった。2016/03/31
CCC
0
日本が戦争に至るまでの道について。政治や軍関係の話が中心になって、文化的な話が減った気がする。そういう時代だったということなのだろうか。2012/07/26
◎平林
0
俗に言う、左でも右でもないフラット2008/12/06