出版社内容情報
現代にまで続く人体探求の歴史と、人体の進化と最新の知見に触れる一冊。
普段、何気なく使っている器官や臓器の名前だが、
昔の人たちは自分たちの体をどのように捉え、
それぞれの名前を付けていたのか。
現代にまで続く人体探求の歴史と、
古代魚の名残である鎖骨、三度作られる腎臓、
嗅覚でガンを見つけるイヌの研究、
山中教授のiPS細胞が開く難病治療の道など、
人体の進化と最新の知見に触れる一冊。
はじめに
第1章 眼
目はなぜ「め」というか
目にクラクラ、男と女
目の見た目
まばたきは驚異のスピード
じっと見ても見きれていない
涙はやっぱり女性の武器
魚の眼が丸いわけ
角の膜って何?
世界初の移植は眼だった
瞳の中に映るのは……
レンズの由来は豆だった
流れが止まると大変 眼の水
目玉のなかみ 硝子体
超高感度な網膜
網膜のすごい修飾技術
眼の難病治療に希望の光
体中に眼を作らせる遺伝子
「目玉おやじ」は見えているのか
エサを見つけるのに必須の機能
ヒトの眼の起源はクラゲにある
【コラム】
複眼
第2章 松果体
謎の器官 松果体
これがないと大人になれない
第3章 耳
耳で呼吸する
耳は作れる
耳の穴はエラの穴
エラの穴の開きそこない
エラと喉のつながり
小さくとも働き者
目が回るのは内耳のせい
驚異の感度を持つ蝸牛管
バランスが大事 半規管
【コラム】
コウモリはいつから飛んだのか
人の反響定位法
第4章 鼻
匂いのセンサー
鼻にまつわる悲喜こもごも
ヒトで鼻が高くなった理由
鼻の進化
鼻をクンクンさせるのは何のため?
どのようにして匂いはわかるか
ガンを見つけるイヌ
嗅覚と男らしさ女らしさ
匂いはシグナル
ムシも匂いを感じるか?
ヒトにフェロモンはあるか
クマノミとイソギンチャクの相性
【コラム】
匂いと文化
緑の黒髪
第5章 心臓
心臓にこころがあるか
平安時代の心因性心臓病
現実の心臓
医師が体をはった心臓カテーテル
ペースメーカーの進化
人工心臓の現在
心臓病の最新治療法
サメの心臓からヒトの心臓へ
心臓を作らせる遺伝子
心臓が作るホルモン
血管が作るホルモン
血管の緊張をほぐす分子
ノーベルの哀しい事情
詰まった血管との戦い
出血を止める因子と固まった血を溶かす因子
新しい止血剤
血管をつなぐ
【コラム】
ホモ・サピエンスは純血か?
第6章 血液
ドバッと出るのが血
素人科学者が発見した赤血球
アメーバみたいな白血球
血小板 産みの親の末路
血液は循環する
輸血の歴史
血液型の発見
免疫の発見
第7章 骨
骨の名を覚えるまでの格闘
鎧から背骨へ
クラゲにもある軟骨
骨を作らせる遺伝子
女性はご用心 骨粗鬆症
第8章 肝臓
生きるための臓器
ベルナールの功績
胎児と肝臓とヘモグロビン
持病の癪で……
肝臓の驚くべき機能的構造
再生する臓器
アルコールに弱いアジア人
アルコールは毒か薬か
肝炎とウイルス
肝臓の進化
第9章 腎臓
機能の発見まで
知っているようで知らない腎臓の働き方
尿はこうして作られる
腎臓で血圧を調節
優勝へのホルモン エリスロポエチン
腎臓は三度作られる
我慢し過ぎは禁物 膀胱
病腎移植は是か非か
第10章 膵臓
全て肉
名医も悩む臓器
ランゲルハンス島
糖尿病の歴史
インスリンの誕生
糖尿病の現実
インスリンとノーベル賞
第11章 肺
マシュマロみたいな肺
鰾と肺は兄弟
カエルの肺
恐竜の肺を持つトリ
五億本に枝分かれ ヒトの気管支
黄砂を飲み込む
気管と食道の厄介な位置関係
呼吸の仕組み
ガス交換の場所 肺胞
恐ろしい病気 中皮腫
赤ちゃんの最初の呼吸 おぎゃー!
有名人の結核とその周辺
肺炎、肺ガン、肺移植
呼吸を司る神経とiPS細胞
コッホの事情
パスツールの事情
抗生物質の誕生まで
【コラム】
恐竜が栄えた理由
虫の息ってどんな息?
脾臓は卑しい臓器か
第12章 消化管
「はらわた」って何?
いろいろ働く口
逆立ちしたまま牛乳が飲めるか
胃酸が胃を溶かさないわけ
大食い競争と胃
消化の謎
ホルモンの発見
胃カメラの考案者は日本人
十二指腸の十二の理由
小腸の中は?
消化管は小さな脳
コッホvsペッテンコーフェル
切腹は本当にできるのか
いろんなタイプの大腸菌
動物と大腸菌の共生
【コラム】
カイチュウ物語
アイスマン
第13章 肛門
みんなお尻で悩んでた
肛門の微妙なつくり
つらい肛門の病気
尾が短い理由
肛門の系譜
第14章 精巣
男の証人
降りる睾丸
目立たせたい?
男の受難
男の証明
精子の発見
男の護衛
第15章 卵巣
知られざる卵巣
ほと
哺乳類も卵を産む
卵子の発達
卵巣と卵管の関係
子宮の発見
女王の出産
細菌と産褥熱
参考文献
おわりに
【著者紹介】
笹山雄一(ささやま ゆういち)昭和44年、北海道大学水産学部卒業。理学博士。富山大学理学部教授、金沢大学理学部教授を経て、金沢大学環日本海域環境研究センター教授を務める。平成24年定年により退職。現在、同センター連携研究員。専門は「骨硬化ホルモン〈カルシトニン分子〉の生理・進化学」。
内容説明
ひらめき、ちょっとした偶然、抑えきれない探求心、地道な実験・研究、燃えたぎる使命感…。私たちの体の仕組みが解明されるまでには、古今東西の医師や科学者たちの悲喜こもごもがあった!そして人体への探求は現在も続く。最新の研究成果とともに、人の体とその解明の道のりを明らかにする一冊。
目次
眼
松果体
耳
鼻
心臓
血液
骨
肝臓
腎臓
膵臓〔ほか〕
著者等紹介
笹山雄一[ササヤマユウイチ]
昭和44年、北海道大学水産学部卒業。理学博士。富山大学理学部教授、金沢大学理学部教授を経て、金沢大学環日本海域環境研究センター教授を務める。平成24年定年により退職。現在、同センター連携研究員。専門は「骨硬化ホルモン“カルシトニン分子”の生理・進化学」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イノ
デューク
GASHOW
Char
☆ツイテル☆