内容説明
FDは教員の授業能力向上だけを、SDは職員の事務能力改善だけを意味しない。行政や社会の政策的要請に追われた対症療法的改革を超え、歴史が培った理念と建学の精神に立ち、大学の刷新に繋がるもの―それは全てFD・SDだ。それら創意と研究が生み出し、導き出した、大学自らの幅広い総合力こそが大学を救う。著者積年の思考を凝集した渾身の時論集。
目次
第1章 大学の理念―それをどう考えていくか
第2章 量的拡大・水準維持・大学の未来
第3章 「学部」―それは何か
第4章 大学教員はいかなる意味で教育者か:大学教育学会大会基調講演―初・中等学校教員との対比において考える
第5章 FD・SDを「わがこと」とするために―大学政策の変転とサバイバルのもとで考える
第6章 職員のための「大学リテラシー」試論
第7章 自校教育はなぜ重要か
第8章 大学改革と大学アーカイヴズの役割―今求められているもの
著者等紹介
寺崎昌男[テラサキマサオ]
立教学院本部調査役・同大学総長室調査役。東京大学・桜美林大学名誉教授。前大学教育学会会長。日本学術会議連携会員。1932年福岡県に生まれる。1964年東京大学大学院教育学研究科修了。教育学博士。財団法人野間研究所所員、立教大学文学部・東京大学教育学部・立教大学学校社会教育講座、桜美林大学大学院の各教授を経て、2003年4月から現職。東京大学在職時に附属中・高校長、教育学部長を、立教大学在職時に全学共通カリキュラム運営センター部長を、桜美林大学在職中に大学教育研究所長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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