内容説明
今こそ歴史・時代小説を。戦場で、日常の暮らしの中で、先人たちが必死に生きる姿は、今を生きる私たちに希望の光を見せてくれる。いつの世も変わらぬ人の強さに触れる珠玉の17編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
山内正
6
儀舟に朔と娘と妻がいる 一歳過ぎても一人で歩く事も口もきけず 陰口ながら先祖の祟と言われた事が妻の耳にも入る 気に病み祈祷会を開き経文を唱え 小石川の別邸へ母子を移した 既に十歳は過ぎているが あーあーとしか聞こえない朔に 根気良く相手をする儀舟 清乃の父はいつも家にいず 伯母達に褒めても貰えない父を 情けなく思った 朝出かけに頭をなぜてくれれば 先生とこうなってしまえば 私は便利に使われていると 朔が手を伸ばしあーあーと さようならと言ってる積りだ 自分の成し遂げた八年 四谷に家を借り寺子屋をし四年に 2021/10/22
山内正
6
帳場の年寄は奥に入ったきり 小座敷に呼ばれ浄延寺の和尚に言われたと挨拶し実家は鰯問屋と 入るとお前言葉使いに気を付けろと 我慢我慢と何度も和尚の声が聞こえた 先代は白粉紅を扱い一度潰れそうになり今は穀物を商っていると 地侍の父から何れ侍にと言われた事もあるが侍に頭を下げさせる商人に 店に戻るとお嬢様お民がいない近所で人殺しがと騒いでいて探しに出た 稲荷社の祠の裏で音がした お嬢様と声を掛けた 燕さんが橋の近くで刀を持った人が 墓を作って埋めてあげる 主人左兵衛に話すと頭を下げ喜んだ これでやっていける2021/08/31
山内正
4
階段を賑やかに上るのは源左衛門 への合図 ひょろりと華やかさは 乏しい志乃 他の兄は苦々しく思ってる 満開の梅の花に注ぐ夜の光の絵 まだ手直しするとこがと思う 儂と一緒に来なはれ 町役と親戚 も呼んでる 死んだ女房の弟弁蔵も、 若い時は穏やかな花と池の絵を 今はなんや不気味な絵を描く そろそろ隠居し弁蔵に跡を継いで貰う積りだと一気に わ、儂が桝屋を継ぐって そう怒らんと若冲はんかて考えた末の事で 若冲?若冲ってどいつの事や 源左衛門さんですがな! えっ絵を描く為に隠居?2022/10/26
山内正
4
十の時火事で差配に引取られ お道が止めるのも聞かず姿を消した 幼馴染みの辰次は 此処で何度も見付からない親を探す、知るべ紙を見ていた 一枚新しい知るべ紙が貼ってある 五日六日と神田鍛冶町、志津と人 を探した 知ってる娘の母親が志津って 名前と話す 私の娘はこの店ならと置いて来ました お道は一人ですりをして銭入れを出す 三寿屋おふみは拾い子と 知り嫁に行くと 花嫁行列をお道は見る 花嫁の振り袖が風に翻り その向こうに志津の姿が2022/03/08
山内正
4
わざと大きく踏み鳴らし 源左衛門に聞こえる様に行く 家業を二人の弟に任せて絵を描く 若いお志乃が顔料を運ぶ 梅の花に月の光が注ぐ絵を その絵又手直しするんですか 浮世離れした顔で今年四十に 志乃は知ってるこの蔵で妻お三輪 が首を吊ったと 人は描かんのやひたすら鶏を描く と前に言った事が 突然に町役親戚を集め志乃と弁蔵を跡取りにすると話す 若冲はんかて考えた末の事だす 若冲って誰の事や旦那様って? 絵を描く為やと 2022/01/26




