内容説明
麻酔医の貴之は、妻と一緒に行ったコンサートで不思議な夢を見る。粛な悲しみをたたえながら演奏する女性の姿だった。夢のことが頭から離れず、彼女の手掛かりを求めるうちに、意外な事実を知る―(「ミストレス」)。ゲリラ活動を追っていた勝太郎は、十二年ぶりに日本へ戻る。音信不通にしていた妻のもとを訪れると、以前と変わらない態度で出迎えてくれた。だが、彼女には隠された秘密があった…(「宮木」)。見慣れた世界が反転する、女性の愛のさまざまな形を描いた短編集。
著者等紹介
篠田節子[シノダセツコ]
東京都生まれ。東京学芸大学卒。1990年『絹の変容』で第3回小説すばる新人賞を受賞。’97年『ゴサインタン―神の座』で第10回山本周五郎賞を、『女たちのジハード』で第117回直木賞を受賞。2009年『仮想儀礼』で第22回柴田錬三郎賞受賞。’11年『スターバト・マーテル』にて、第61回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
148
小説宝石という大衆文学雑誌への寄稿短編4作品「ミストレス」「やまね」「宮木」「紅い蕎麦の実」と、光文社刊「旅を数えて」から1作品「ライフガード」。恐怖小説であり推理小説でもあり幻想小説でもある。途中まではよく分からない展開だが、最後まで読むと、篠田節子節が現れている。ミストレス、やまね、蕎麦のいずれも、著者にしてやられた感あり。男性読者を意識しすぎている面もあるが、最後で自分に引き寄せようとしている感じ。2014/11/13
けい
76
篠田さんの作品は初読み。6篇からなる短編集で官能小説との括りで読み始めたのだがあまり意識することはなく、ホラーとサスペンスが混じった様な感覚で読了できました。1篇1篇が頃合いの長さで、著者の文章も魅力的であきることなく読めました。読み手の想像を促す様な各章の終わり方も印象的でした。2013/11/01
ひめ
71
ミストレスが面白かったけど、よく考えたら、不倫で1人の女性をアル中にしたという関係者に惹かれていく貴之、、、。う〜ん、あかんやん。印象的なのは、「やまね」。読んだあとにも気になる。「宮木」っていうタイトルの意味がわからなかった。2016/03/11
tama
59
図書館本 あとの予約がつかえてるから早く返せとのこと。それとは関係なくスラスラ読了。巻末に「官能小説」と書いてあったが、そーかなー?「ミストレス」ロシア印象派の絵みたいな綺麗な作品だなぁ。「やまね」ぎょっとした。感情が波立って、息が荒くなっちまったぜ。「宮木」見事にどうしようもない男が、また登場。ホントにどうしようもない男を書くの巧い。こんなのが聖戦士な宗教戦争始めたらそりゃぁ世界の破滅だわ。 SF、ホラー、官能、どれともちょっとずつ違ってどれもちょっとずつ感じる本だった。いい!2013/10/05
ユウユウ
57
篠田節子さんの官能小説。わりと官能小説の短編や中編というのは2つくらい読むと飽きてしまうことが多いのですが、あまりそんな感じがなく読むことができました。あえてそうされてるのでしょうが、ちょっと曖昧な記述が多く、読みにくいところはありましたが。印象的だったのは「やまね」かな。2017/02/25




