出版社内容情報
初恋の人をよそに後深草院に召され身を捧げたのは,作者十四歳の正月であった.鎌倉貴族の名家に生れ,波瀾の生涯を送った女性が綴る,「人も問わぬのに物語るひとりごと」.平安の文学と異り,男女の間柄を主従関係とみる厳しい倫理観が時代の空気として,運命にもてあそばれる女性の悲しみとともに色濃くその背後に漂っている.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
71
冒頭から、後深草院に命じられ、作者の父が娘を院の陪席に参らせられる場面が描かれる。淫靡な世界がいきなり開かれる。 日記「問わず語り」がこの場面から始まるのも、作者にとっていかに衝撃的だったかを物語っている。 といいつつ、小生、古文は苦手で、原文の妙をほんの上っ面も嗅ぎ取れていない。 なので、手探りの読みが吾輩の妄想を逞しくさせ、淫靡な世界が一層、隔靴掻痒の感のままに闇に赤く燃えあがるのだった。2014/11/13
壱萬参仟縁
9
熱田神宮も火災に見舞われたようだ。この季節、乾燥しているので気を付けねばならない。村八分は火災と葬式の二分は免除なのだから、少なくともこの二つは残る。他に、厳島神社参拝の話。多くは和歌も織り交ぜられている。音読してみると、何となく気持ちはわかるような、わからないような・・・。解題によると、作者像は、気位の高い負けぬ気の強いひとのようだった(297頁)。国語便覧を紐解くと、作者は後深草院二条。1306年頃成立か(数研出版版)。2013/12/24
Avis
0
切ない。2013/09/01