出版社内容情報
失明は免れたものの病をかかえ、父を看取り、「谷根千」終刊。不具合の日常を軽やかにつづった闘病の記。巻末に二人の医師へのインタヴューを付す。
内容説明
2007年のある日、突然眼に異常を感じた。物が曲がって見える。頭痛、耳鳴りもひどい。「原田病」との診断。原因不明の病を抱え、父を看取り、「谷根千」を終刊。気丈な母、気の置けない仕事仲間などと支え合いながら過ごした、約1年半にわたる稀有な闘病の記録。患者ならではの疑問・質問を二名の医師に尋ねたインタビューとこの病気を発見した原田永之助の人となりを綴った文庫版あとがきを付す。
目次
1 明るい原田病日記(歪んだ世界―2007.4.13‐4.17;腹出し病?―4.18‐4.21;お産以来の入院―4.22‐4.25;病棟観察記―4.26‐5.2;副作用はじまる?―5.3‐5.7 ほか)
2 ほんとうに聞きたかったこと(自己免疫疾患とわたし―津田篤太郎医師に聞く;見えるということ―若倉雅登医師に聞く)
著者等紹介
森まゆみ[モリマユミ]
早稲田大学政経学部卒業、東京大学新聞研究所修了。1984年、友人と地域雑誌『心中・根津・千駄木』を創刊。歴史的建造物の保存活動にも取り組み「日本建築学会文化賞」受賞。著書に『鴎外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『「即興詩人」のイタリア』(JTB紀行文学大賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とよぽん
16
森まゆみさんがこんな大変な病気になっておられたとは、全然知らなかった。そもそも、原田病って、聞いたこともなかった。それにしても、日本中飛び回っていらっしゃる忙しい生活で、明るい闘病日記だ。友人に優れたお医者様がいらっしゃるのも心強い。発症して3か月後には、お父様が亡くなられるという辛いことも重なる。文庫版巻末に、この病気を発見された、原田先生の生涯が紹介されている。天草にお墓参りに行きたいと、森さんが書いている。2007年3月発症、単行本は2010年、文庫版は2013年に出版。今は、大丈夫なのだろうか。2018/08/05
ゆきらぱ
12
世の中には知られていない病気がたくさんある。原田氏病は免疫が上がり、自己を攻撃してしまうらしい。免疫とは無闇に上げるものでもないことがわかった。作者の森まゆみさんは谷根千の雑誌を作り夕焼けだんだんの名付け親でもある。その経歴と写真からおっとりした方を想像したが意外に怒ってばかり。掛けていた郵便局の保険が残高不足で失効したのは営業マンが不親切、とピリピリしていたが郵便局がお知らせの手紙を届けても手紙は大量に来るから読まない、と当然のように書いてあるのを見て病気も大変だが世の営業も大変だと思ってしまった。2017/05/31
てくてく
4
免疫疾患の一つである原田病を発症した著者が、原田病の症状を自覚し、入院・通院を行っていた時期の日記風読み物。全身に影響が及んでいるにもかかわらず眼科メインの対応+たらい回しとなることの辛さ、マイナーな病気であるがためのわかりづらさなどが何度も指摘されていて印象に残った。この他、この時期にお父様を無くされたことに関する記述もあり、読み応えがあった。なぜ自らを守るための免疫が自らを攻撃してしまうのかという点に関するお皿のたとえは確かに理解しやすかった。<おすすめ>2014/10/20
糸くず
1
友人にこの病気の患者がいるので、読んでみた。「直線がギザギザに見える」「目の中に色とりどりの雪が降る」「白いものがだんだん黄ばんで見えてくる」といった感覚は掴みようがないのだが、「そういった見え方がある」ということがわかっただけでもよかったと思う。一見元気に見えても、本人の感覚の部分で不調があることを知っていれば、あまりストレスを感じない接し方を考えることもできるかなと思った。2014/01/28
bun
1
自己免疫疾患の原田病。まさに内戦!2013/09/11
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