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辻 信 一

ス ロ ー ・ イ ズ ・ ビ ュ ー テ ィ フ ル   ” 9 を ま く ” と い う こ と 〜

 

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  と い う 快 楽 を 抱 き し め る

戦争と環境破壊という、どちらも人類の生存そのものを危うくするようなふたつの危機は、互いに密接に関係している。しかしそればかりではない。これらふたつの大きな問題は、日々の暮らしの中で多くの現代人に生きづらさを感じさせているさまざまな問題と根っこの部分でつながっている。その根っことは、経済成長や消費増大などを最優先にして、そのためには生態系や平和や家庭の幸せを犠牲にしても仕方がないとするような「ファスト社会」だ。

競争原理が社会の隅々まで浸透した今の日本の社会は生きづらい。生産性や効率性をめぐる競争が、本来は相互扶助の場であるはずの地域やコミュニティや家庭の中にまで入り込む。より非効率的で非生産的な者は競争に負け、取り残され、差別され、排除されることにもなる。伝統社会で培われた自然とのエコロジカルで持続可能な関係はないがしろにされ、生態系は単なる資源と見なされ搾取される。

こんな競争社会を支えている基本的な感情は恐怖だ。9・11以後の米国や日本では、このことがますます露わになっているようだ。安全とか治安とか防衛とかということばがヒステリックに叫ばれる一方で、かつてぼくたちの日常的な暮らしの基盤にあったあたり前の「安心」は失われていく。
 物質的な豊かさを誇っているはずのぼくたちの社会では、実は、生きていることを愉しむ文化的な能力が、萎縮し、衰弱している。だからそこでは「環境」や「平和」や「人権」が、禁欲的な「きれいごと」のようにさえ感じられてしまう。そしてまるで共生よりも競争の方が楽しげで、豊かな生態系よりもコンクリートだらけの人工的な風景の方が美しく、戦争しない国よりも戦争する国の方により多くの歓びがあるかのような倒錯した幻想がまかり通る。

JUST IMAGINE ! 恐怖ではなく、安心や愉しさをこそエネルギーにして発展するようなスローな社会の姿をぼくたちは想像しよう。本当の意味での豊かさにあふれる社会をつくる、それは経済成長などという物語よりもずっと愉しい物語だ。

SLOW DOWN ! 青ざめてしまった平和という言葉にもう一度生気を送り込むのだ。人間と自然との関係における平和と、人間同士の間の平和。それこそがぼくたちの生存の基盤であり、だからこそぼくたちの幸せの源であるというあたりまえのことを思い出す。懐かしさに少し照れくさいような気分で、ぼくたちは「9」という快楽を抱き寄せる。それがぼくたちの懐かしい未来。

(辻信一/文化人類学者、環境運動家)
辻信一さんサイト





tsuji辻信一[つじ・しんいち]

文化人類学者、環境運動家。明治学院大学国際学部教授。 環境省「環の国くらし会議」メンバー、「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。NGOナマケモノ倶楽部の世話人を務める他、数々のNGOやNPOに参加しながら、「スロ−」というコンセプトを軸に環境=文化運動を進める。環境=文化NGO ナマケモノ倶楽部を母体として生まれた(有)スロ−、(有)カフェスロ−、スロ−ウォーターカフェ(有)、(有)ゆっくり堂などのビジネスにも取り組む。

9LOVE

2004年1月9日、夜9時9分に生まれた集団。暮らしと文化の側から憲法9条に息を吹き込もうと、まずは9で遊んでいる。これまで、オーガニックコットンの背番号9Tシャツ、9つの種が入った9パンをつくり、そして今回、9のインスピレーションが詰まった9の本を作る。加熱しすぎた地9を9−ルダウンを目指している。参加自由。(9る者拒まず)

◎9条の条文が背中に張り付いた、背番号9のTシャツ販売中。詳しくはウェブサイトからどうぞ。
http://www.9love.org/

背番号9の若者たちが、パンや煎餅を食べ、旅にでて、波にのり、交換し、ロウソクを灯すといった日常のなかで見つけた、平和と環境のための9つの種。長老、鶴見俊輔氏の「9の窓からのぞく」お話や、「9で世界を冷やす」坂本龍一氏と辻信一氏の対談、さらに、ダグラス・ラミス氏が、9の形の天然酵母パンを持ってガンジーの国インドへ。そこでヴァンダナ・シヴァ氏と、"9"というアイデアを世界中に根付かせるような対談をします。9条の"深い思想"を、憲法の中だけから解き放つ。
9をまく
9LOVE【編】 大月書店
本体価格 999円

tsujiハチドリ計画とは?

ハチドリになろう。ハチドリ計画は、生命豊かな地球環境を未来の世代に手渡すために、「一人ひとりの私にできること」を集めていきます。

あるとき火事になった森。森の生きものたちは、われ先にと逃げて行きました。そんな中、小さなくちばしで水の雫を運んでは燃える森に落とし続けた、ハチドリのクリキンディ。「わたしはわたしのできることをしているの」
ハチドリ物語に心をうたれた私たちは、ハチドリ計画を立ち上げました。多くの人に、ハチドリのクリキンディのように「私にできること」をしていこうと呼び掛けています。

ハチドリ道具  ハチドリ印のバッグ、水筒、お箸、Tシャツ、冊子の販売。
*環境に配慮したハチドリ印の商品を共同企画したい方、募集中
ハチドリ道教室  ハチドリ物語の紙芝居を行います。
*紙芝居の出来る、ハチドリ先生募集中

ハチドリサポーターを募集しています。
詳細はハチドリHPhttp://www.hachidori.jp/)よりお問い合わせ下さい。

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■会期5月1日(日)〜5月31日(火)
■お問合せ紀伊國屋書店新宿本店 5階売場 03-3354-0131 

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