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斎 藤 美 奈 子 さ ん が 選 ぶ

2 1 世 紀 の を 考 え る 本




 

 紀伊國屋書店新宿本店の「女性学」の棚は、3階のエレベーター側から見て右手の 一番奥にあります。足を運ぶとわかるのですが、周辺には人影もまばら、いかにも辺 境の地といった感じで、寒々とした気分が味わえます(笑)。

 しかーし、この姥捨て山のような棚(ゴメン)こそ、本当は宝の山。どんなにたくさんの本を読んだとしても、この棚の本を1冊も読まずに過ごす人生はサツバツとしているだろうなと私は想像します。なぜって、そこにある本には「あなたのこと」が確実に書かれているからです。人文書の多くは「教養のための本」ですが、これらは「この社会で生きるために必要な本」に近い。

そんなジャンルって珍しくない?

 というわけで今月は、私が「女性学」の棚から(ほかのあっちこっちの棚からも)「これぞ」という25冊プラスαをひっぱり出してまいりました。

斎藤美奈子

 

 

 



●最新刊『物は言いよう』(平凡社、税込1,680円)好評発売中!


この本は、FC(フェミコード)がキーワードです。このFCは、いわば性や性別にまつわる「おかしな言動」に対するイエローカード。たとえば、「女にしておくのはもったいない」と言われたこと、ありませんか? 相手は褒めてるつもりなのですが、なんだかムカムカきますよね。でも、これがセクハラか?と言われると、それほどシビアでもない。そんなとき、FCの出番です。「それって、FC的にどーよ」と言ってやりましょう!  この本は、政治家やエッセイスト、新聞の社説など、さまざまなFC的にNGな迷言、失言を取り上げ、それらのどこがNGなのか、ていねいに説明しています。すっとぼけたこれらの発言を笑いながら読み進むうちに、自然にFC感覚がみがかれます。その点で、女性だけではなく、男性にとっても必読の書に仕上がっています。 (担当編集者)

斎藤美奈子(さいとう みなこ)

1956年、新潟生まれ。成城大学経済学部卒。文芸評論家。
著書に、『妊娠小説』『紅一点論』(以上、ちくま文庫)、『あほらしやの鐘が鳴る』『男性誌探訪』(朝日新聞社)、『読者は踊る』『モダンガール論』(以上、文春文庫)、『文章読本さん江』(筑摩書房)、『文壇アイドル論』『戦下のレシピ』(以上、岩波書店)、『趣味は読書。』(平凡社)、『文学的商品学』(紀伊國屋書店)がある。最新刊は、『物は言いよう』(平凡社)。『文章読本さん江』で、第1回小林秀雄賞受賞(2002年)。

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■場所:紀伊國屋書店新宿本店5階カウンター前
■会期:11月1日(月)〜11月30日(火)
■お問合せ:紀伊國屋書店新宿本店5階売場 03-3354-0131 
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