内容説明
日本を知りたければ、世界の歴史を知ることだ。そして、歴史を自分の武器とせよ!京都大学で「国際人のグローバル・リテラシー」歴史特別講義も受け持った、ビジネス界随一の歴史通が著した待望の1冊。目からウロコの、人類5000年史から現代を読み抜く10の視点とは? 単行本の大反響と全国からの熱いリクエストに応えて、緊急電子化!
目次
世界と日本を理解する世界史10の視点
1◎世界史から日本史だけを切り出せるか──ペリーが日本に来た本当の目的は?
2◎歴史は、なぜ中国で発達したのか──始皇帝が始めた文書行政、孟子の革命思想
3◎なぜ神は生まれたのか。なぜ宗教はできたのか──キリスト教と仏教はいかにして誕生したのか
4◎中国を理解する四つの鍵──中華思想、諸子百家、遊牧民対農耕民、始皇帝
5◎キリスト教とローマ教会、ローマ教皇について──成り立ちと特徴を考えるとヨーロッパが見えてくる
6◎ドイツ、フランス、イングランド──知っているようで知らない国々
7◎交易の重要性──地中海、ロンドン、ハンザ同盟、天才クビライ
8◎中央アジアを駆け抜けたトゥルクマン──大帝国を築いたもう一つの遊牧民族
9◎アメリカとフランスの特異性──人工国家と保守と革新
10◎アヘン戦争──東洋の没落と西洋の勃興の分水嶺
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
252
これほど歴史について俯瞰的に見、著者なりの解釈を加えた一冊は他に中々見当たらないと思う。確かに日本では西洋の歴史観に影響されているところはあるな。2014/03/23
ykmmr (^_^)
157
『世界史』の賢者の出口さん。古代文明から始まり、『宗教』が色々な場所で生まれ、やがて人は、地球が産んだ『海』・『陸』・『移動動物』と人間が造った『船』や各車で『交易』をし、お互いの『資産』や『文化』などを取り入れ、時に融合や分離をする。関わるどの国も、『愛国心』・『利益』を考えながらも、時に相手の『影響』も受けたり…。などの差引も面白い。結局、『歴史』は縦(時間)横(地図)で繋がっていて、光陰どんな事も、また長い『歴史』の審判に委ねられ、さまざまな見識にも左右されて行くのだろう。2023/03/09
あちゃくん
102
ライフネット生命の出口会長が世界史について解説した本。色々良く知っていて勉強しているなあと感心しきり。唯一無二の歴史というものがあるわけではなくて、歴史に登場していない側・戦いに負けた側・被支配側からその史実を見たらどうなるだろうといった、複眼的な視点が必要なんだなと感じました。2014/10/27
たかしくん。
102
出口さんの、歴史への知識、洞察そして愛情の深さに、圧倒されました。私自身も歴史にはある程度自信がありましたが、この本はその程度の生半可な知識では到底太刀打ち出来ませんし、それよりもさらに深い所を目指すために「歴史学」が有ることを教えていただけます。特に「気候変動」「病気の流行」「交易」、この3つのキーワードは、成る程!と、大きく頷きました。タイトルの「仕事に効く」は、ちょっと余計かと思いましたが、本物の教養人による世界史のエッセイとして、素敵な読書の時間を頂きました。2014/03/22
またおやぢ
101
歴史には因果関係が存在しており、今目の前にある状況ですら、実は過去に起きた人間の営みに起因していることを改めて認識する。「自分が生まれる前のことについて無知でいることは、ずっと子供のままでいること」蓋し名言である。2014/04/25