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内容説明
中国に、美女は多いが「悪女」も多い……。中国で悪女と呼ばれるには4つの条件があります。1、美女であること。2、才媛であること。3、世間を驚愕させる事件を起こすこと。4、政治権力とかかわりがあること。つまり美人で、頭も良くなければ悪女になれません。
彼女らは、なぜ悪女になったのでしょうか? 悪女にならずには生きていけなかったからです。薄煕来の妻・谷開来、“公共情婦”李薇、ネット上の露悪女、そして江青、葉群。中国を陰で動かした悪女たちそれぞれの人生には、恐ろしいけれど、どこか物悲しさ、痛ましさを覚えます。彼女らの素顔を通じて、現代中国の本質に迫ります。
目次
第1章 江青の系譜を継ぐ正統派悪女―谷開来
第2章 温家宝の妻のダイヤモンド女王―張培莉
第3章 夫の存在感“食う”ファーストレディ―彭麗媛
第4章 堕ちた歌姫は権力闘争の生贅か―湯燐
第5章 魔性の熟女のチャイナドリーム―李薇
第6章 元鉄道相の美しくない愛人―丁書苗
第7章 中国赤十字の信用を失墜させた九〇后美少女―郭美美
第8章 八〇后の露悪女―鳳姐
第9章 中国近現代史上最悪の悪女―江青
第10章 林彪を操り破滅させた女―葉群
第11章 中国に悪女が多いワケ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
297
中にはこれが悪女?と思われる人もいたが基本的には権力の狭間で一生懸命生きてる人ばかりの様に感じた。著者は日本ではここまでの女性はあまりいないと不思議がっていたが、中国社会の過酷さが日本にはないのだろうなぁ。2016/03/29
らむり
28
悪女と言っても残虐系ではありません。多くの悪女は、計算高くしたたかで、女を武器にしてます。中国社会だからこそ生まれた悪女たちじゃないかな。2013/12/22
isao_key
11
現代中国で世間を賑わした女性たちの生い立ちから行状、顛末までを紹介する。三大悪女とされる呂后、則天武后、西太后と比べるほどのスケールは、全くないが、案外悪女を生み出す土壌は昔から変わっていないように思えた。中国で悪女が多い理由を、妻は結婚しても婚家においてはあくまで部外者であり、別姓を名乗る。また一部の特権階級と血統だけが政治経済を支配する階級社会+いまだに男尊女卑の価値観が強く、才能と努力だけではつかめるチャンスはほぼない。その中で才能ある美人は肉体を武器に、わずかなコネからのし上がっていく他にない。2016/08/30
akinbo511
8
現代中国史の登場人物は超有名な人しか知らないので、政治家絡みの部分は少々難しかったが、文革の時代を女性の立場から見る楽しさがあった。中国における女性の立場に起因するのかもしれないけど、現実にこんな女性がいたと思うと恐ろしい。 2014/01/24
槙
5
おもしろかった。お金が集まり活気のあるからこそ悪女と悪い男の跳梁跋扈する余地があるような気もして、悪女たちの生い立ちがどれも一筋縄ではなくて、中国の強さと怖さを彼女たちの人生から感じた。2015/05/23