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内容説明
新しいSF漫画の描き手として、アフタヌーン四季大賞受賞と同時に熱い注目を集めてきた庄司創の短編集。遺伝子デザインが施された人類が暮らす社会を扱ったデビュー作『三文未来の家庭訪問』、宇宙人が用意した「人生完結センター」におけるヒューマンドラマ『辺獄にて』、古代生物をモチーフに信仰と社会を問う『パンサラッサ連れ行く』を収録。練り込まれたストーリーとセンスオブワンダーが、心をたまらなく刺激する!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
14
驚くべきクオリティ。庄司創の才能は、まったく疑いようがない。ところが、その才能があからさまに伝わってくるわけではないのが奇妙だ。例えば一見拙い画風がその才能を巧みに隠蔽しているかに思える倒錯に、わけもわからず震えが来る。高度なSFが、しかしニヒリズムを招くのではなく、人間を、否、命を信じていることに、感動させられるのだ。2013/03/30
白い駄洒落王
13
就寝前に読了。奇妙なデジタル的地獄&天国。子を生む機能をもった男の子の話。カンブリア紀の生命体の擬人化。良質なSF短編集で掘り出し物だった。2013/12/30
ブレーメン
12
素晴らしい作品です。絵は一見すると下手なように見えますが、そういう画風です。読んでいると下手ではないのが分かります。 生きとし生けるものの生と多様な性と心 、ひとを、今を、未来を大切にしたい人なのだろうなと思いました。 2013/04/13
よしだ
10
SFをベースにして宗教や哲学や人生観や愛などのテーマを絡めた話を3つまとめた短編集。単にSF作品ではなくて主題が幾層にも重なっていて読み応えがある傑作だと思う。行間を感じ取れる漫画で読み返すたびに印象が変わってそこも面白い。2013/03/28
もっち
8
読むのを挫折しかけた本って攻殻機動隊の原作以来なんですが・・・ってくらい難しいです。男女に加え、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーとか現状いますけど、さらに加えて新しく生まれた性をどうするか!!なーんていう重すぎる問題を扱う表題作など、SFはSFでもソーシャルフィクションというべき作品ですね。(どうでもいいけど調べたら先に言ってたやつがいてかってに負けた気がしてる)2014/03/14