内容説明
病気を治す腕は一流、厄介事を解決する知恵も一流、宗哲の医院は今日も大繁盛だ。今村芳生なる蘭方医が宗哲のもとを訪れ、“本道(内科)に限っては官医に蘭方を禁ずる”という幕府の達しに、激しく不満を述べた。宗哲が相手にしないとみると、漢方医で将軍家御匙の楽真院と老中首座に直談判に行く始末。辟易した楽真院から、今村の口を封じられないか、と相談を受けた宗哲だったが……。人情の機微に触れるシリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lara
98
佐藤雅美氏の作品は、初めてでしたが、なんだか慣れた、老練さを感じました。ところどころ「うんちく」を披歴する場面もありましたが、ご愛敬。短編8話が部分的につながり、元やくざの町医者という、珍しい設定ですが、それゆえに、いろんな人たちとの関わり方が面白い。シリーズ物の最終巻を、最初に読んでしまったようですが、まそれはそれで、この後、第一巻を読んでみるのも、一興かなと。2021/02/23
kei302
59
相も変わらず、縄張り争いに振り回される宗哲。患者さんや、評判を聞きつけた人たちからの相談事、引きも切らず出、大忙し。言い訳をしながら品川へ往診にゆく宗哲がかわいい(?!)2022/01/23
baba
29
再読。医術の指示は的確でいつもにぎわう宗哲の診療所に様々な患者や難問が持ち込まれる。さらに、任侠の縄張り争いに関わり合いたくないが、巻き込まれる宗哲。表題作はなるほどと頷かされる。2017/02/07
蕭白
5
侠客の争いの行方が気になります。2017/03/17
水上つた
3
読みやすかったです。 なんやかやと昔の世界に関わってますね。2021/11/26