内容説明
城林大学ミステリ研究会で開催される「犯人当てイベント」。これは部員の書いた小説を推理しあう、年末の伝統行事だ。イベント当日、部員たちは部室に入るなり“悪臭”に気づく。漂う臭いの元には、その名を口にするのも憚られる“ある物体”が! 密室状態の部室で、犯行が可能だったのは誰か、動機は何か、そもそも何でこんなモノが…。信じられないような実話をモデルに書かれた予測不能の推理合戦、驚愕の結末とは!? 作中の犯人当てイベント用小説を特別併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♡手嶋♡
100
ミステリーというか、推理小説を読んでいるような感じでした。イニシエ以外の乾さんの作品を読んだことがなかったので、ちょこっと期待しすぎてました。やはり代表作のインパクトが大きい。少し変わった事件を、皆がたんたんと推理していくのは気持ちよかったですが、やはり推理小説は私にはあまり合わないのかなぁ~と。でもこの作品だけ読んでの判断はまだ早いですよねっ。積本にもう一冊、乾さんの作品があるので再チャレンジ検討中です。あ、最後のボーナストラック!遊び心満点で、楽しく読めました。本編よりも楽しんじゃいましたwごちです!2016/10/07
りゅう☆
94
ミス研部長の俺は部員の静流に恋心アリ。なのに定例会で彼氏天童を連れて来ると言う。そして事件は起こった!なんと部室内の本棚の一番上の本の上に〇〇〇があったのだ!天童が臭いに気付いたからよかったけど、気づかずに本を取ったら…まさに〇〇〇爆弾!本来なら翔子が書いた小説の犯人当てをするはずが、〇〇〇事件の犯人探しになったかと思えば、また新しい〇〇〇が出てきて…。笑い事じゃない恐ろしさ!そして容疑者に降りかかったおぞましい事態を想像しただけで吐き気が…。探偵役天童、お見事。ただあの反則技にコラコラって思ったけど。→2020/04/19
aquamarine
83
実際にあったらしい京大ミス研の本棚に並んだ本の上にう○○が乗っていたという事件。それをモチーフにした、犯人探しのミステリ。それにしても、う○○という文字の羅列をこんなに一度に見たのは初めてです。それを検分するって!しかもブツは一つではなく…!話が進み、謎解きがされると、どこからどこまでもがきちんとした本格で、どこも読み飛ばしが許されなかったことがわかり悔しくなります。ただ、犯人の動機、伏線も、あまり好きじゃないです。一緒に収録されている、ボーナストラック「三つの質疑」の方が好みですね。コメ欄余談→2018/10/19
ちーたん
82
【UNK。被弾バカミス】ミス研の部室に場違いな物が本棚最上段にあった。色、大きさ、そして匂い。すべてにおいてそれは本物だ…部員らに戦慄が走る。1週間後、今度は本の上に堂々と。重要な証拠品…だが扱いに困るUNK。しかしミス研の威信をかけクソ真面目に謎に挑む!やがてブツに見覚えある人物が現れ「これはOB.UNK。よ」と証言!そして新たに発見されたUNK。「確保だ!」そして聞き込み…。この戦慄の凶器を使った犯人はいったい?◆作中何度となく連呼されるUNK。…結構笑ったが下品すぎてオススメ出来ないw他1編収録!2020/09/23
takaC
80
「Below Suspicion」へ目を逸らしつつ「The Empress」が正解。脱力度絶大。『オールスイリ2011』掲載で読んで以来の再読。2012/12/19